アド・バード


2016年05月01日 読了
 第11回日本SF大賞受賞作。
いなくなった父を探すため弟とふたり町を出たマサル。
そこでは、今まで見たことがないような生物と、異常に発達した広告がすべてを覆い尽くしていた。

 SFらしい設定で大冒険をするが、世界は気味が悪い生物と危険ばかりで感動や成長といった冒険とはちょっと違う。
奇妙な生物の生態をしっかりと描いていたりして大作だが、世界観になじめず入り込めなかった。

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臥龍: 横浜みなとみらい署暴対係


2016年04月14日 読了
 偶然出くわした半グレたちのケンカを仲裁したことから、ハマの用心棒と渾名されるみなとみらい署暴対係係長諸橋夏男と相棒の城島勇一は、関西ヤクザノ組長が殺される事件にかかわることになる。

 読み終えたらすぐさま忘れてしまう程度の量産刑事物語。
ただ著作が多いだけの、どれをとっても同じで区別できず、読んだことも忘れるような部類の作家になってしまった。
「蓬莱」や「海に消えた神々」、「殺人ライセンス」の頃の様なものをまた書いてほしい。

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みどり色の星


2016年04月02日 読了
 19歳の遠山エリカは、ある夜シャンプーを買いに出た帰りに出会った近所の少年と共に、少年のクラスメイトの家に連絡網を伝えに行った。ただの気まぐれで付き合っただけだった。
 ところが訪ねた研究所にたまたま居合わせた6人で、時空を超える旅に出てしまう。
たどり着いたのは太陽が緑に輝く星。

 幻の日々をすごす6人。個人個人、幻として終わらせる人もあり、異星人との生活を望む者もあり。夢なら何でもありだけど、突拍子なく突き進むのでついていけなかった。

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誰にも探せない


2016年03月29日 読了
 疎遠になっていた幼馴染が突然帰省してきて、あの頃はたせなかった冒険の続きをやろうと誘う。

 今ではなくなってしまった幻の村には埋蔵金があるという噂を信じて、少年の晶良と伯斗は山を駆け回っていた。しかしあるときから伯斗がよそよそしくなり、それ以来交流が途絶えていたのだが、突然の再会で強引な誘いをする伯斗を断り切れずに巻き込まれる大金と命を賭けた冒険。

 幻の村を探す冒険は楽しそうだが、リアリティのないヤクザ者がしらけさせる。

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寮生 ─一九七一年、函館。─


2016年03月18日 読了
 全寮制の高校へ進学した主人公。
無事入学して寮での生活を始めた矢先、2年生たちから「入魂式」と言われるものを受ける。
浮かれた気分をただし、寮生活の心得を授けるという名目で、下級生を怖がらせる儀式。
ところがその儀式には、「入魂式」をした者の一人が、必ず死ぬという伝説があるという。

 得意の刑事ものを若者に当てはめた感じで、推理や行動はとても幼いが上級生にもひるまず疑問をぶつける仲間と伝説に挑む。
 さほど障害もなく進み、あっけなく終わるため満足感も全くない。

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BLOOD ARM


2016年03月12日 読了
 すっかり過疎となった黒岩山の集落の付近では、地震が頻発していた。
おかしな現象に人々は不安を感じながらも慣れ、それを日常と思い始めたころ、主人公の沓沢は、その山のなかへ配達へ行くことになった。

 『七度狐』の作者とは思えない、SFパニック。
どこかで聞いたような設定で、自分はなぜか特別で、綺麗なお姉さんが助っ人として現れ、命からがら戦い、死んだとしか思えない状況から生き延びるお姉さんにかばってもらい、秘密を知って仲間になる。
ハリウッド映画にありそう。

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君の膵臓をたべたい


2016年03月04日 読了
 ある日、病院で拾った文庫サイズの書物には、彼女の死までの日記が綴られていた。
彼女の親友さえ知らない秘密を知ってしまい、気が進まないと言いながらも彼女の望みを聞いてしまう僕。

 ライトノベルレベル。
最初から違和感と嫌悪感があり、中盤になって話が深くなってくると変わるかと思って我慢して読んでいたけど少しも変わらず。
彼女の死はあれの必要なかったのでは?小ネタとして出ていた通り魔がここで生きてきたと考えることもできるが、意外性を持ち込むことに失敗している。
僕の名前を伏せている理由もない。

ただ、使われている紙は良かった。手触り良くめくり易く、印刷がきれいに映える色。
こんな内容のものに。それが腹立たしい。

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君の膵臓をたべたい [ 住野よる ]
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眩暈


2016年02月24日 読了
 私立探偵の畝原は、ある夜タクシーで移動中に何かから逃げている様子の少女を見かける。気になって引き返すも、少女の姿は消えていた。
そして次の日、その少女の遺体が発見される。

 シリーズだけどどれが最初かわからず、とりあえず手に取ったものだったけど、それほど気にならずに読めた。
ただ、内容は面白いとは言えない。主人公の行動や思考に一貫性がなく、納得いかない行いをする。正義感や誠実性はそこじゃないと言いたくなることが多いため、共感もできない。

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がらくた屋と月の夜話


2015年11月13日 読了
 飲み会の後、道に迷ったつき子は、児童公園のベンチに座り、ガラクタばかりが入ったトランクをひろげた老人に出会う。
 ガラクタと共に物語を売るというその老人がなぜか気になり、つき子はそのガラクタ屋に通うことにする。

 絵本のような設定。
古くて、壊れたり擦り切れたり汚れたりしている物たちと、それにまつわる物語を聞いていくうちに、その老人と息子の過去の物語まで知ることになり、、、。
深刻な話があり、辛い過去があることを謎めかして話す。

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がらくた屋と月の夜話 [ 谷瑞恵 ]
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教団X


2015年10月16日 読了

 自分の前から姿を消した女性を探して、公安が目を付けているという教団へと足を踏み入れる。

 すべてが陳腐。
これだけのページを使ってどこにも惹きつけるところがない。
「カルト教団」という妄想ですべて終わる。
ある意味、どう考えても理不尽で、通常なら信じないようなことを信奉してしまうようなカルトにはまる人なら良さがわかるのかも。

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教団X [ 中村文則 ]
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