2016年05月23日 読了
キュウのドッペルゲンガーが現れた。しかも殺人容疑がかかっている。
窮地に立たされた警察官のキュウ。
調べていくうちに、どうやら山森が仕組んだらしいとわかり、キュウは先輩の根来たちと共に春のところに避難と援助を求めにやってきた。
どうやら最後の事件。
山森とどんな対決があるのかと期待したが、そこはなんだか児童書の流れ。
殺人という言葉がたくさん出てきて物騒な割にあっけなく幕が下りる。
春や山森という天才を出したなら、もっと頭脳戦を期待してしまう。
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読書と手芸の記録
2016年05月23日 読了
キュウのドッペルゲンガーが現れた。しかも殺人容疑がかかっている。
窮地に立たされた警察官のキュウ。
調べていくうちに、どうやら山森が仕組んだらしいとわかり、キュウは先輩の根来たちと共に春のところに避難と援助を求めにやってきた。
どうやら最後の事件。
山森とどんな対決があるのかと期待したが、そこはなんだか児童書の流れ。
殺人という言葉がたくさん出てきて物騒な割にあっけなく幕が下りる。
春や山森という天才を出したなら、もっと頭脳戦を期待してしまう。
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2016年05月11日 読了
失業中のおれ。仕事を探して知人に頼みまくり、やっと手に入れた仕事は「逃げ出したラクダを探してきてほしい」。
ちょっと怖い思いもしながらも割と近くで見つけたラクダ。
それを連れてさっさと帰れればよかったのだが。
ラクダと共にみつけたひとつ目の女と逃げることになったおれが、えらく遠回りして帰り着く話。
ラクダはすっかりわきに追いやられ、メインはラクダと一緒にみつけたひとつ目女を連れて逃げる男二人。
ひとつ目女はタイトルになってはいるけどこれも脇のアイテムの一つで。
どうもちぐはぐな印象を受ける。
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2016年04月19日 読了
どうしようもない母親から逃げて貧困のさなかにいた絢野クチルは、顔に傷があるキムラに拾われてピロウボーイとなった。いわゆる枕少年。
さらにクチルには、いきなり押しかけてきて住み着いた同級生の知紅がいた。
キムラからの仕事で出会う女たちを癒す日々。
そして知紅とは体の関係のないままなんとなくくっついて寝ていた。
石田衣良の『娼年』『逝年』にも似た雰囲気だが、政治の哲学的な思想が混じり、拳銃の非日常も含まれる、ごった煮的なものになった。
知紅との関係には一段落したので、結末としては日常に戻れるいい結果となった。
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2016年04月15日 読了
その女を入れてはいけない。
食いつき、吸い尽くされ、狂わせ、時には死に向かわせる。
その女の被害にあった者は数知れず。
いつの間にか家に住み着いている。
ヤドカリというより寄生虫。
怖い怖いと思いながら読む。
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2016年04月13日 読了
隣国と長い戦争を続けるハルラント聖王国の西の端に住むエヤアルは、幼い頃に魔法を暴走させて炎の鳥に魔法を奪われていた。
そして<空っぽの者>となったエヤアルは徴兵吏によって砦に連れてこられ、洗濯女や食糧庫の管理、照明係などをして働きながら新しい力を目覚めさせていく。
類まれなる記憶力のために、「話す祐筆」として戦に連れて行かされたエヤアル。
そこで見聞きしたことがエヤアルの考えを大きく変え、一つの決断をする。
ファンタジー小説というより、童話。
自分の思いとは違う生き方を強いられて抵抗し続けるエヤアルが生き生きいていて、ただ前向きな明るい主人公ではないところに好感が持てる。
でも最後の決断は指示書めいた道徳観いっぱいの童話なところが残念。
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2016年03月27日 読了
目覚めると、知らない病院で頭を怪我して横たわっていたラングドン。
そんなことになった記憶がないまま何者かに襲われ、逃げ出した彼には、身に覚えのない持ち物と複数の敵が待ち構えていた。
今までよりキリスト教や建築物、美術品の考察(蘊蓄)が多くて読みにくい。
また、ラングドンの記憶がないために何が起こっているのかさっぱりわからないままひたすら逃げるだけの上巻。
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2016年03月16日 読了
秋葉原署捜査一係の九重祐子は、毎日オタクたちの愚痴を聞くだけの仕事に飽いていた。しかしその中で、いつしか噂になる名前が「ギークスター」。
秋葉原の街で、悪事を働いても警察の手が回らない奴らを私刑にするヒーロー。
作者は方向転換したのか。
深みがないし斬新でもない。主人公の心情を表現することは巧みなのに、ストーリーに個性がなくなってきた。
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2016年03月02日 読了
ある種の人にとっては崇拝と言っていいほどの熱狂的なファンを持つ作家。
その分批判も多いその作家が書くものは、現実で身近にいる人の名前をそっくり使い、現実と虚像をがするりと入れ替わるような文体で、夢の中で夢をみているような複雑な入子状態の小説。
その中で奇妙に一致した部分がさらに周りを混乱させ、夢と現の境目をなくしていく。
繋がっているようで途中から小説の中だったり、登場人物と現実の人格がいつしか入れ替わるような、不思議な世界。
まさに夢の中の様で、つじつまが合っているのか考えようとしても、それもどこからか入れ替わっていたりと、万華鏡のようなめまぐるしさで翻弄させる。
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2016年03月01日 読了
十九世紀のポーランド。貧しい田舎に新任の役人がやってきた。
やせた土地を襲う洪水、不審な村人の死、そんな時役人は見て見ぬふりをするか、村人と馴染み、同様の行いをするか。
村に伝わる、不思議な風習。
それを否定するなら村人の信頼は得られないが、家族まで巻き込まれる。
閉鎖的な地方で起こる出来事を、暗く意味深に語る。
吸血鬼が出てくるわけではなく、隠喩として使われる。
閉ざされた村の暗くて冷たい気を感じる。
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2016年02月17日 読了
札幌のとある喫茶店”D”。そこでバイトをしている大学生の幸平は、バイト仲間たちと充実した毎日を送っていた。しかしある日、社会人の姉が突然「しばらく泊めて」とやってきた。
そのうえ店長とオーナーのケンカも起こり、”D”は常連客も含めて大きな波乱が巻き起こる。
いい環境の仕事場。いい仲間。だからそこで起こる問題は皆で解決する。
一般的には問題だと言われている行為をする大人が身近にいた場合、子供じゃないけどまだ社会人じゃない大学生のバイト達が起こす「行動」。
やっぱりこの人の話はいつもと同じだった。
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