2015年10月20日 読了
イケメンで料理も女あしらいも上手い弟の杏二と、さして美人とは言えないが普通の容姿の姉・偲が二人で営むリストランテ。
店に来る女性客にはたいてい手を出している弟は、それでもなぜか揉め事にはあまり当たらない得な性分。
小さないい雰囲気の店らしいけど、行ってみたいとは思えなかった。
間にいくつか話が抜けているのかと思ったくらい中途半端に話が飛び、都合よく事は収まるし、最終話は余計なつけたしにしか思えず、後味の悪さだけが残る。
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読書と編み物の記録
2015年10月20日 読了
イケメンで料理も女あしらいも上手い弟の杏二と、さして美人とは言えないが普通の容姿の姉・偲が二人で営むリストランテ。
店に来る女性客にはたいてい手を出している弟は、それでもなぜか揉め事にはあまり当たらない得な性分。
小さないい雰囲気の店らしいけど、行ってみたいとは思えなかった。
間にいくつか話が抜けているのかと思ったくらい中途半端に話が飛び、都合よく事は収まるし、最終話は余計なつけたしにしか思えず、後味の悪さだけが残る。
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2015年09月28日 読了
刑事になって生まれた町に戻ってきた若者や、隠居の怪盗紳士が住む花咲小路商店街。今回は、いじめが原因で高校を辞めて、2丁目で花屋を営む花乃子さんのもとに居候することになった十代の”めい”。
相変わらずの優しい人たち。傷ついてなお優しい人たちに囲まれ、やがてめいも人を繋げる。
この人の本は、確かに始めは穏やかで優しい気持ちになれる。でもこの口調で何度も読んでいると、しだいになんだか慇懃無礼に上から目線でじっくりなだめられているような気分になってきて嫌悪感がわいてきた。
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2015年09月17日 読了
一枚の紙からおよそ100羽の鶴がつながった連鶴が伝わる桑名藩。
幕末に、あくまでも藩士であろうとした速見丈太郎と、商家へ婿へ行くことが決まっている弟の栄之助には、向かう誠意は同じでも違う道が見えていた。
あのあたりの時代が好きな人には、どこまでも想像が膨らむ話だろうけど、興味が持てない私には退屈だった。
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2015年09月15日 読了
本が好きで、学校の図書室に通い詰めていた主人公の紙山ヨミ。
夏休みに司書教論の事原先生に紹介された本屋でバイトをすることにしたヨミは、そこで魂の宿る本たちに出合う。
魂が、本に宿る。
まれに、そんな現象が起こり、そしてそんな本たちはたいてい、気味が悪いといって嫌がられる。
そんな本を集めている店主や、人の姿を取った本たちとひと夏を過ごすうち、ヨミは素晴らしいものを手に入れる。
本に宿った魂たちの姿を思い浮かべるのは楽しい。
でも話自体は王道。定石。
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2015年09月08日 読了
小さな公園の中にひっそりとある、タチアオイ図書館。
子供たちが集まるその場所では、常連のサラリーマンやオーナーの老婦人と共に本を愛する人たちの優しい時間が流れていた。
コミックが原作だったようで、知らずに手に取ったせいか、内容の幼さにうんざりした。
コミックでなら面白く読めたかもしれない。
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2015年09月06日 読了
手のひらを目にかざすと、その人の夢が見える。
いつからか不思議な力を手に入れた夢介は、人に請われて夢を覗くことで糧を得ていた。
恋をかなえたい者や、仕事で大成したい者、様々な夢を垣間見る。
面倒事は嫌いなのに人たらしで、頼られると嫌とは言えず、うんざりしながらも助けてしまう夢介の性格が、いまいち生かされていない。
表紙がきれいなので手に取ったけど、内容は薄い。
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2015年09月03日 読了
旅の途中、恩人であり友人のキリイ先生からの言伝を受け取る。
英国人少年クリスは、先生に会いに行く途中、検閲官に追われているユユと名乗る少女と出会い、突然現れた少年検閲官エノと共にオルゴールを作り続ける海墟の洋館へと向かう。
心を持たない少年検閲官と、見つかれば即座に焼き払われる”ガジェット”を隠し持つクリスがまた出会う。
閉ざされた島で起こった事件は典型的なミステリの形で描かれ、推理され、崩れ去る。
少年検閲官や”ガジェット”などの面白い設定があるのに、話はごく普通のミステリなので物足りない。
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2015年07月24日 読了
両親と、子供二人。
4人家族が「ふつう」だったころ、一人っ子だった僕とハム子(公子)は、仲良しではないけど、どこかでお互いを頼りにしていた。
クラスメイトがからかい半分で呼んだ「一人っ子同盟」として。
なんでもない子供時代だけど、親や学校、地域で起こることに疑問や不満があり、だけどそのことを言葉として伝えられない、普通の子供。
どうにもならないことがたくさんあった時代。
子供目線で丁寧に書かれている感情はわかりやすいけど、ただ時間の流れを追っただけで満足感もほとんどない。
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2015年06月13日 読了
事故で両親を亡くし、兄と二人で小さな店を開いたお瑛。
いつまでも若旦那気分で風来坊な兄が仕入れてくるいわくありげな品々にてんてこ舞い。
助けたり助けられたり、傷ついたり傷つけられたり。
それでも何とか生きている二人だが、お瑛の人格にいまいち統一感がない。
どんな人物でもそれなりに人物像が出来上がっているものだが、お瑛に関してはリアル感がないためか、幽霊か兄の想像かといった存在感。
主人公がそれなので、印象も薄い。
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2015年06月02日 読了
生稲昇太、22歳。愛宕南署交通課巡査。
色んな上司や同僚に囲まれ、正義のために見逃せない事故や違和感を追及するために熱意を燃やす。
一つ一つの事故を短編として見ていくわけでもなく、陰に潜む大きな隠ぺいを暴くための長編でもなく、中途半端に進む。
そのせいで見どころもなくぼんやりといつの間にか終わる感じで腑に落ちない。
この人は何がしたかったのか?
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