ブラック・ハンター


 ドイツの富豪の後継ぎが森で惨殺された。
まるで猟の獲物のような姿で発見されたが、犯人が一向に浮かんでこない。
そこで、国を超えて応援へ向かったのが、前回の事件で心身ともに大きな傷を負ったニエマンスだった。
新しい相棒と二人で乗り込み、貴族で大富豪の一族を調査する。
その一族には、不可思議な言い伝えと習慣、そして血なまぐさい歴史があった。

 前回、犯人に刺されもろとも崖へ転落したニエマンス。
死の淵をさまよい復活したのだが、今回はそのトラウマか個性も能力も発揮できない。
攻撃的な一面がより多くを占め、推理はことごとく裏目に出る。
ニエマンスを師と仰ぐ相棒と魅力的な容疑者の間で翻弄され、精彩を欠いた。
それでも一緒に捜査するドイツの警察によって一族の闇が明かされ、思いもよらない絆と言い伝えに恐ろしい印象が強く残る。

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