ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班


2010年12月20日 読了
 離れた場所で起こった3件の殺人事件。それをつなげるキーワードは「モモタロウ」と「五芒星」。

 桃太郎に関係する事件に、岡山県警からSTへ捜査依頼が来た。

 相変わらずの面々。でもこのところ、5人のメンバーがいるにもかかわらず、青山しか活躍していない。
 前作よりはまとまっているけれど、ウンチクが飽きさせる。

夜陰譚


2010年12月13日 読了
 異形コレクションの短編を集めた本。
作者にしては珍しい現代女性を描いている。

 真夏の夜にうすら寒い光を見つけてしまったようなストーリーが続き、その辺りは得意の異世界の雰囲気が出ていた。

 時々TVで「世にも奇妙な物語」を見ていると、小説で読んだ話が出てくるときがあるが、これもそれにピッタリだ。

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恋する空港―あぽやん〈2〉


2010年12月12日 読了
 成田空港所で働く大航ツーリストの遠藤は、後輩の指導をしていた。

 なかなか育たない後輩や、厄介事を持ち込む客、そして同僚からの批評に向かってひたすら走る遠藤。
 前作に続いてただ空港の中だけで起こる人間模様。

 慣れてきたせいか少し物足りない気もするが、昔「空港で働きたい」と言っていた知り合いを思い出した。
 今頃どうしているだろうか。。。

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マドンナ・ヴェルデ


2010年11月26日 読了
 「ジーン・ワルツ」の側面。
あちらで主人公だった産婦人科医・理恵の母親を主人公とした話。
同じように重く、暗い読後感が残る。
 その雰囲気を唯一削るのが、若い妊婦のユミ。

 代理母の問題はこれからもっと大きくなるだろう。

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残される者たちへ


2010年11月03日 読了
 ある日届いた同窓会の通知。
なぜか行く気になって向かった主人公・準一は、かつて親友だった押田のことをまったく覚えていなかった。

 記憶からなくなっている親友、母親の記憶を<思い出す>少女、その少女を治療する女性。

 すべてに共通するのは、寂れて人がいなくなりつつある団地。

 人間とは違う<彼ら>の気配がする、記憶がある、思いに気づく。
 気味の悪さが徐々に優しさへと変わっていくが、映画にありそうな設定。

 懐かしい思い出はどこかが変化しているかもしれないという曖昧な不安をストーリーにしたらこんな感じ?

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小鳥を愛した容疑者


2010年10月20日 読了
 銃撃を受け、捜査の最前線から離れた須藤。リハビリを兼ねて配属されたのが警視庁総務部総務課動植物管理係。容疑者のペットを保護する部署なのだが。

 動物マニアの薄巡査と共に現場へ向かい、ペットの世話をしつつ、謎を解き明かす。
 古くからある名探偵モノと同じように、ヒラメキがすべての鍵となる。ある意味動物が主役。結末は想像の通り。

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非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8


2010年10月13日 読了
 シリーズももう8作目。流れはもう水戸黄門並みで、どうしたってわかってしまう結末だけど読んでしまう。

 今まで見えなかった底辺で働く人、シングルマザーになるしかなかった人。でもそいつらが「高い階級」と呼ぶヒトたちにも必ず苦悩はあって。

 今回は跡を引くほどの話はなかったけれど、まだこのまま続くんだろうなと思う。

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風が吹けば


2010年10月10日 読了
 高二の夏、親が勝手に決めたバイト先にいやいや向かった健太。
ゆる~い感じでなんとなく生きていこうと思っていた健太が、突然の風に巻き込まれてタイムスリップしてしまう。

 落ちたのは84年。バイト先の和希さんの若いころ。
聖子ちゃんカットとくるぶしまでのスカートと特攻服とバイク。
「つっぱり」たちとの交流。

 『インディゴの夜』の強さはそのままだけど、展開や結末まで、すべてがベタな84年スタイルに沿っている感じがおもしろい。

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短劇


2010年09月23日 読了
 1話4,5ページほどの、短いお話。だんだんとブラックになってきて、うすら寒い空気が漂いだす。

 本当にこの人の作品かと思うくらい、今までの物とはまるきり違う。
 怖くて、寂しくて、思わず誰かを探したくなる。

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植物図鑑


2010年08月16日 読了
 ある日、男の子を拾った。
マンガでもあったような設定。出てくるのは雑草。

 道草の話ばかりで飽きが来た頃、やっと恋の話がやってくる。
そして作者お得意の甘々な描写。
 男では絶対思いつかないやり方、少女マンガかと思える内容で少し胸やけしそうだが、この人は絶対最後はハッピーエンドだとわかっているから読み続けられる。
 まぁ実際こんなことされたらもうダメだろうなって感じ。女の子の妄想が走りまくってる。
 その分主人公の魅力は他の作品にくらべてかなり低い気がして残念。

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