2010年11月28日 読了
千里は修行に出た。そして、そこの師である麻姑の元で弓を引く鍛錬をするうちに、気配もなく迷い込んできた少女をかくまうことになる。
その少女は時空の片割れ、空。
空翼と名乗る少女は片割れの時である時車の起こすイタズラによって歪められた地を見ていた。
千里がまた仲間と共に時空の歪みを正す旅に出る物語。
相変わらず挿絵の違和感がどうにも不愉快だが、前作よりわかりやすくなっている。
この世界のどこかで、僕僕と王弁も旅をしていそうな気がした。
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読書と編み物の記録
2010年11月28日 読了
千里は修行に出た。そして、そこの師である麻姑の元で弓を引く鍛錬をするうちに、気配もなく迷い込んできた少女をかくまうことになる。
その少女は時空の片割れ、空。
空翼と名乗る少女は片割れの時である時車の起こすイタズラによって歪められた地を見ていた。
千里がまた仲間と共に時空の歪みを正す旅に出る物語。
相変わらず挿絵の違和感がどうにも不愉快だが、前作よりわかりやすくなっている。
この世界のどこかで、僕僕と王弁も旅をしていそうな気がした。
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2010年11月20日 読了
雑誌記者の斉木。外語大を卒業し、7ヶ国語を操る斉木は、様々な国へと取材へ出かける。
道を知る者とラクダがいなければすぐさま死につながる砂漠。聖人の存在を信じ続ける修道女。自分たち以外は無いに等しいとまで言い切る部族。
物語の一つ一つに、必ず含まれる『ただ言ってないこと』。
消して秘密じゃないし、ただこちらが勝手に思い込んでいただけなのだが、その事実を明言していないことで起こる勘違いが、結末を惹きたてる。
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2010年11月14日 読了
成南電気工科大学機械制御研究部。略称「機研」。
無理や無茶といった言葉を知らない若い男子大生たちの、「本気で遊ぶ」大学生活。
自分も工学部だったせいか、どこか親近感が沸く。本当に男ばかりの環境では、きっともっと想像もつかないようなことが起こっているんじゃないかといつも思っていた。
見ているだけでも楽しくて、仲間に入りたくてしょうがないけれど、女が一人入るだけでいつもの楽しさは半減するんだろうなぁ。
大学時代の馬鹿騒ぎ加減は「鴨川ホルモー」よりも上品だが、パワーは負けてない。
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2010年11月11日 読了
知らない女の子を殺してしまった。事故だったけど。たまたま僕がそこにいただけ。でも、僕が死んだらあの子にあやまれるかな。
ビルの屋上で飛び降りようとした少年を、とっさに止めた少女がいた。
二人の出会いは、これは運命??
「子供は守らなければならない」作者は必ずそれを作品に示す。
詳しくは語られない事件を根として、穏やかに穏やかに進む物語。
どうしようもないけれど、絶対に失望はしない物語。
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2010年10月31日 読了
便利屋の二人。年をとるとなにかしら闇や傷を持ち、時々それらを思い出しながらも目の前のことを頑張っている。
淡々と生きているように見える二人がしている、便利屋という仕事。前作を読んだのはいつなのか覚えていないのに、二人のことは割といつも気になっていた。 そんな続編には、やはり退屈な仕事の裏にいろんなものが見える。
雨の日に読むにはぴったり。
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2010年09月17日 読了
いつの間にか300万の負債を抱えてしまった小劇団。大学からの続きで商業的に黒字が出る運営ができなかった甘ちゃんたちの集まり。
その主宰である巧に泣きつかれた兄・司は、「2年で返すこと。できないなら劇団を潰せ」と言い放つ。
司の厳しい言葉と優しい行動がほほえましく、こんな兄がいたら甘えないでいられるはずがない。
小さなパニックを繰り返しながら進む劇団に、私も司同様スポンサーになった気分が味わえた。
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2010年09月14日 読了
進路を決められるほどの主義もないままニートへ突入した主人公・梅本杏子が、決めてきたアルバイトはデパートの和菓子店。
見た目もぽっちゃりで大福のような杏子は、すぐさま「アン」というあだ名がついた。
見た目はまっとうだけど中身は不思議な人たちと、「ちょっと不思議」な出来事が和菓子にからめて解き明かされる。
ふんわり優しくて本当に和菓子のような物語。
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2010年09月03日 読了
50時間起きて20時間眠る体質。拾った二億円。突然消えた母。強盗に殺された父。
さらっと闇に巻き込まれ、周りの人間を引きつけながら二億円と過去の犯罪をも取り込もうとする主人公。
ミステリなのに爽やかな感じで流れるやり方は作者らしい。
飛び込んできた女の子とあっさり恋仲になるのは草食系ゆえか。
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2010年08月21日 読了
ホームズとワトソンの鳥井と坂木。
彼らの世界は少しずつ広がる。
もうすっかり認知された二人の関係だが、今回は鳥井の弱い部分はほとんどなかった。でもそれは、鳥井の鳥井らしさが少しなくなってしまったようで寂しい。
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2010年08月20日 読了
引きこもりの友人・鳥井を、出来るだけ外に連れ出そうとして、いろんな問題を持ち込む主人公・坂木。
いつもは口も態度も悪くて愛想もない鳥井だが、その洞察力は引きこもっている人とは思えないほど「ヒト」を読み解いていく。
そんな鳥井が、坂木の感情の揺れに呼応して自分も揺さぶられてしまう危うさが、なんだかとても愛しくなる。
一瞬のうちに子供の口調になり、さっきまでの冷たいほどの理知的な顔がぐちゃぐちゃに崩れる様は、滑稽だけど人ごとじゃない気がする。怖いけれど目が離せない。
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