2011年07月31日 読了
19世紀イギリス、魔法は議論されるだけものもになっていた。
なぜ魔法が使われなくなってしまったのか。
そんな折、現代に魔法を取り戻そうとした男が一人、ロンドンへとやってきた。
完成まで10年を要し、発表されるや世界的なベストセラーになった本、らしい。
長編にありがちだけど、1巻ではさほど気を引くものがない。
古い絵本のような暗くて曖昧な挿絵も話を重くする。
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読書と手芸の記録
2011年07月31日 読了
19世紀イギリス、魔法は議論されるだけものもになっていた。
なぜ魔法が使われなくなってしまったのか。
そんな折、現代に魔法を取り戻そうとした男が一人、ロンドンへとやってきた。
完成まで10年を要し、発表されるや世界的なベストセラーになった本、らしい。
長編にありがちだけど、1巻ではさほど気を引くものがない。
古い絵本のような暗くて曖昧な挿絵も話を重くする。
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2011年07月21日 読了
就職浪人の隼人を、友人の楓太が連れて行った先は怪しげなバー。
日給500円で働くマスターと魔女のようなママ、昼と夜とでは恐ろしく別人の芸者コンビ。
どう見ても近寄りたくないメンバーに頼まれて、隼人と楓太はにわか探偵をする羽目になる。
展開はとても作者らしいけど設定はありふれていて、「インディゴ」ほどキャラクターに魅力がないのでさほど面白いと思えなかった。
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2011年07月17日 読了
ある日、児童30人がまるでハーメルンの笛吹きのごとく連れ去られた。そして2日後、墓場で奇麗に並べられた死体として発見される。
花街に住む盲目の元検事が見事な探偵となっている。
意地悪で口が悪く、人を指に巻く性格も、その美貌を持って帳消しにされるほどで、すべての言動が美しい余韻となる。
周囲で動く素朴な若者と頑固で粗野なベテランという定石の組み合わせも、物語をわかりやすくしてくれている。
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2011年07月14日 読了
弁護士免許を持つ医師・湯川。
友人の弁護士が営む法律事務所でイソ弁をしている。
淡々と進む話は他人事のよう。
人が死んだり理不尽なことがあったりしても、ペースを乱さず解決していく湯川は医者でも弁護士でもなく探偵。
短編なので読みやすい。
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2011年07月12日 読了
ギリシャの神々、歴史、伝説を独自に解釈して集めた短編集。
聞いたことのある話も多くあり、ちょっとした隙間に読める。
神話への興味が大きくなる。
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2011年06月25日 読了
第二次世界大戦が終わった夜に行われたパーティ。
祝砲の代わりに爆弾を爆発させた。
作者が「翻訳」という通り、いくつもの本を再構築し、核の父と言われたオッペンハイマーと、彼と共にいた研究者達の姿を描く。
隔離された研究所で起こった出来事。狂っているのは誰?
やはり探偵役がいるため、理解しやすい。
今、核の話。
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2011年06月19日 読了
永平寺の雲水・唯慧は、かつて『奇跡のアンジェラ』と呼ばれた殺し屋だった。
青い目を持つその雲水は、ヨーロッパ各地で起きた連続射殺事件の容疑者とされていたが、はたして真相はそれだけか。なぜ日本にきたのか、なぜ『奇跡』なのか。
部分的にはおもしろく、真相の解明を急かす気持ちで読むことができるが、ほとんどはわかりにくく、不十分。
作者にとってはつじつまが合っていても、こちらには伝わってこないことがあって消化不良が残る。
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2011年06月08日 読了
幕府が切支丹狩りを行い、影では忍びの者達が暗躍する。
世を変えようとする人たちは、それぞれの信じる道のために命をかける。
視点がコロコロと移り変わるため、どこが本流かわからないまま進む。軸がないために気が散り、どのキャラも一味足りない感じがある。
「僕僕先生」のような余韻が全くなかった。
他の作品はとても印象的なので残念。
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2011年06月04日 読了
贋作『坊っちゃん』
名の通り『坊っちゃん』のパロディ。
坊っちゃんが東京に戻って3年後、山嵐と出会い、赤シャツの死を教えられる。
その死を調べるために、再び松山を訪れた二人。
あの有名な『坊っちゃん』をパロディにしてしまうとは。
それでもすったもんだの出来事はちゃんとつじつまもあっており、
するすると進むが、最後がなんだか煙に巻かれたようですっきりしない。
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2011年05月28日 読了
第1回野性時代フロンティア文学賞受賞作。
公園で鳩に餌をやっていたらスカウトされた。
その名も「鳩航空事業団」。
つまり色々な物を伝書鳩で運ぶという仕事で、登場人物も個性的だが、どうも万城目学に似ていて新鮮味がない。
最後も落ち着くところに落ち着いて満足感は薄かった。
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