2011年05月25日 読了
10年前、父は生き方を変えた。
息子である自分を、近づけず、鍛えず、目を合わせることもほとんどない。
ただ名家の息子・真之介のみに剣を仕込む。
父への反発と友である真之介への焦燥、体の中に渦巻く気持ちを抑えきれない孝太郎はただ強くなりたいと願う。
前作に続き幕末、作者は日本史にも目を向けることにしたのか。
幕末や革命期といった時代は、人間関係が複雑だから似ているのかな。
同じように強い流れで引き込むが、日本史はちょっと苦手。
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読書と手芸の記録
2011年05月25日 読了
10年前、父は生き方を変えた。
息子である自分を、近づけず、鍛えず、目を合わせることもほとんどない。
ただ名家の息子・真之介のみに剣を仕込む。
父への反発と友である真之介への焦燥、体の中に渦巻く気持ちを抑えきれない孝太郎はただ強くなりたいと願う。
前作に続き幕末、作者は日本史にも目を向けることにしたのか。
幕末や革命期といった時代は、人間関係が複雑だから似ているのかな。
同じように強い流れで引き込むが、日本史はちょっと苦手。
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2011年05月22日 読了
元SPで、今は警察を辞めバーで働く安奈のところに、守ってほしいという依頼が来た。
断る機会を逃したままとりあえず話を聞く安奈。
警護対象は天才チェスプレイヤーのアンディ。
敵はなんとアメリカ合衆国大統領??
安奈の警護とアンディの生い立ちとが交互に語られる。
どうしても近頃人気のフジテレビのドラマ「SP」と比べてしまい、インパクトが弱い。
「ジョーカー・ゲーム」のような余韻もないが、最後はハッピーエンドなので読後感は良い。
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2011年05月21日 読了
誰とも友達になるつもりはない、と宣言した転校生。
その少女がなぜか気になる主人公・双葉絆。
他人の心を感じる力があるという転校生と絆の交流はどんどん広がる。やがて知らされる秘密は、未来の技術。
ライトノベルなら何ら不思議はない設定だけど、ここまで飛ぶと共感しづらい。
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2011年05月16日 読了
最後の対峙。
再びやってきた「新人類委員会」は、さらに大きな武器を手にやってきた。
前回よりも装備を充実させたハリアー?に乗って。
しかし真田は、特殊防諜班の任を解かれ、全ての権限を失っていた。
「ちょっとマニアックで壮大な危機を、どこへ行ってもアウトローな真田が突然持たされた力をまとい立ち向かう」というわかりやすい設定の話が、やっと完結編。
でもこんなヒーローが出てくる話より、昔の「蓬莱」や「イコン」や「海に消えた神々」のような長編のほうがずっと心に残る。
またそんなものを書いてほしい。
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2011年05月15日 読了
戦いが、はじまる。
“失われた十支族”の末裔、芳賀舎念が予知した危機を避けるべく、真田は再度「任務」を受ける。
今回はハリアーという特殊な戦闘機が主役。
真田やザミルと共に闘う自衛隊の活躍もカッコイイ。
映画化したらかなり見応えありそうだ。
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2011年05月08日 読了
世界で初めてコールドスリープを経験した少年。
その眠りを傍らで見守り続けた女性。
一昔前の、SFの世界の話だったコールドスリープが、
海堂尊が描くと本当にある技術のように感じる。
全てが地下で行われ(実質的にも政治的にも)、静かに終息した感じがあるが、最後の「本当の笑顔の写真」のおかげで読後感は暗くない。
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2011年05月03日 読了
小学生4年生、幼馴染の3人は、魔法使いになるために毎日練習をしている。
子供のころ信じていたおまじない。
成長するにつれて、次第に心を閉ざすようになる主人公は、その頃のおまじないに囚われたままのよう。
嫌な予感は最初からあったけれど、無邪気な頃から素直に成長する友人との明暗がくっきりと出ていて痛々しい。
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2011年04月16日 読了
桜宮のシンボル「でんでん虫」では、人が死にすぎる。
終末医療、寺、火葬場と、死の一連の作業をすべて備えたその病院で一族が行っていた、人の「死」に対する最先端医療。
赤い薔薇を受け取り、螺鈿に縁取られた部屋で眠る。
夢と現を行き来するような、あやふやな現実を作り上げた。
似たような話をどこかで読んだが、やはり必ず破滅を迎える。
今の日本ではそれが常識なのか。
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2011年03月05日 読了
「日本一のド田舎」と評された日本の秘境・牛穴村。
通訳が必要なほど強い訛り、見た事もない食材、すべてが血縁というわけではないのにほとんどが同じ姓。
純粋に田舎といえる要素が詰まった村と、倒産寸前の広告代理店が起こす奇抜な村おこし。
真面目にやっていることが笑いを誘う。いや、苦笑いか。
第10回小説すばる新人賞受賞作。次に期待。
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2011年03月03日 読了
心臓外科専門の病院を作る。
そのために選ばれた医師はとんでもない人だった。
これはいわゆる「繋ぎ」か。
ブラックペアンからチームバチスタへと続く繋ぎ。
およそモラルという単語からは程遠いと思われる天城の言動が、周りを巻き込み口をはさむ暇もない。
そのスピーディさが売り。
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