少年検閲官


2009年05月06日 読了
 書物の所有を禁じられた世界。書物を隠し持つ者はすべからく駆逐されてゆく。人々は「犯罪」の意味すら知らない。

 失われた「ミステリ」を求めて旅をする少年と、書物の検閲をするために育てられた少年たちの探偵物語。

 物語半ばまで、全くテーマが見えなかった。何に注目させたいのか、いまひとつ主旨がわからないまま半分まで過ぎて、やっと検閲官登場。タイトルにたどり着くまでが長すぎる。しかも主人公は検閲官じゃない。確かにミステリで、事件もあって解決もするけど、いまいち盛り上がりに欠ける。
 事件の真相は納得できておもしろいけど、半分で済んだんじゃ?

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ぼくが愛したゴウスト


2009年04月28日 読了
パラレルワールドへ迷い込んだ少年の物語。
かすかな違和感からわきあがるあらゆるものへの不信感。それが募り、空気にすら違和感を覚え始めるような不思議な文脈の中で語られる「心」や「愛」や「自分という存在」。ややありふれた感はあるものの、作者はこれをどう解決させていくのかという好奇心が先を急がせた作品。しかし、物語という点でいえば、解決はしない分私にとっては消化不良。その余韻を楽しめるか否かで評価は分かれるだろうけど、現実ではこうゆう「しょうがない」事態のほうが多いんだろうなぁと思う。理由も根拠も解決法もわからないけど、受け入れるしかないという、現実。

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南河国物語 暴走少女、国をすくう?の巻


2019年11月15日 読了
はるか昔のとある国、天下に名を轟かせる名将軍に似ていたことから起こった出来事で囚われの身となった飾り職人の賢良と、その娘・紅玉。
父は小心者なのに娘はたいそう肝が据わっており、その度胸と知恵で国を振り回す。

 読み聞かせか紙芝居かというようなお話。
何とも都合が良く、15の小娘に皆振り回される様が滑稽。
きちんと辻褄があっているため稚拙に見えないが、幼い子向け。

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