2012年09月26日 読了
友人の結婚式で隣に座っていた男・栗本健太。市役所に勤めるOLの藤井五月は、スピーチで思わず彼と言い合ってしまう。
古風な考えの栗本に反発し、何かにつけケンカをする五月だが、なぜか付き合いが続いていく。
関西を舞台にしているため、知っている地名やふとした方言がとても懐かしい。
相手の考えがどうしても納得できずケンカばかりなのに、人となりには惹かれてしまう不思議な関係がおもしろかった。
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読書と手芸の記録
2012年09月26日 読了
友人の結婚式で隣に座っていた男・栗本健太。市役所に勤めるOLの藤井五月は、スピーチで思わず彼と言い合ってしまう。
古風な考えの栗本に反発し、何かにつけケンカをする五月だが、なぜか付き合いが続いていく。
関西を舞台にしているため、知っている地名やふとした方言がとても懐かしい。
相手の考えがどうしても納得できずケンカばかりなのに、人となりには惹かれてしまう不思議な関係がおもしろかった。
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2012年09月21日 読了
主人公の克則は、懲役刑を受けた。
そこで不思議な提案をされる。
「懲役刑」と「消失刑」、どちらを選びますか?
消失刑とは、周りから認知されず、話すことも書くことも触れることもできない。まさに周りから存在が消される刑である。
試験的な刑であるため、こちらを選ぶと刑期が短縮もされるとあって、克則は消失刑を選ぶ。
そしてもうすぐ刑が満期になるという頃、とあるきっかけで刑を執行・監視している首のリングが壊れた!
そこから始まる孤独な生活。
面白い刑である。
いずれ実際にこれに近いシステムができるかもしれない。
最後は全てを明らかにせず終わっているため、ますます想像が膨らむ。
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2012年08月31日 読了
人生に迷い、躓き、諦めた人たちが、ある日新聞に載った「人間再生セミナー」の広告に目を止める。
いろんな理由で人生をあきらめかけた人たちが受ける、2週間のセミナー。自分や社会の事への考え方の違いや、それをどんな立場で感じているのか、などといった「気づき」や「認識」についてを考えるのが課題。
淡々と語られていく。
読者はセミナー参加者と同じ。何かに気づかないときっと面白くない。
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2012年08月28日 読了
乗り越えられない何かに出くわしてしまったり、思いもよらないものが自分の中で壊れたりして、とたんに全てが息苦しくなってしまった人たちの、12の話。
短い話のなかで起こるいろんな出来事は、どれも誰かに起こったこと。作者が聞いた、少しの人生。
辛いことが多いけど、最後にやっと深呼吸できる。
そうゆうふうに出来ている。
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2012年08月24日 読了
祖母から譲り受けたその西洋館は「さくらの丘」と呼ばれていた。
同じように、館の鍵を受け継いだ3人の女性たちが集まり、残された鍵と館の謎を追う。
私たちの代では決してかなわない夢を、孫の代に託す。
大事な思い出とこの館を残すことで、きっといつか、それは叶う。
時代は変わるから。
大好きなおばあちゃんの、大事にしていたもの。優しくてゆっくりで癒される。
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2012年07月26日 読了
TBS・講談社第3回ドラマ原作大賞受賞作。
里親募集中の猫たちと一緒に様々な問題を抱える主人公。
また、結婚相談書にももう3年通っている。
霊柩車が死体を乗せたまま盗まれたので取り返してほしいと依頼をうける。
ガード下の靴磨きの老婆。大阪から来た冴えない二人組。不機嫌顔の猫を飼う奥様。
様々な出来事が奇麗に繋がり最後はすっきり。
読み始めてすぐ、ドラマも見ていたことに気づく。
今回はドラマのほうがおもしろかった。
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2012年07月22日 読了
便利屋を営む皆瀬泉水のところへは、様々な依頼がやってくる。
草むしりや犬の散歩、将棋の相手からスーパーへの買い物まで。
そんな中で、なにやら違和感のある依頼が、時々泉水をおせっかいにする。
いろんな人とかかわりながら、依頼人がなぜそんなおかしな行動に出るのか、泉水は考える。
それに気づいた時の泉水が何を感じたのか、こちらも考えながら読む。
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2012年07月15日 読了
ロボットに関する短編集。
ロボットの周りで人間があたふたと右往左往する様子はコミカルで、大真面目に話し合って決まったことですらロボットの前では道化師のよう。
たびたび出てくる木星人は特に、あたふたとロボットに振り回される様子が面白い。やることすべてが裏目に周るうえに少しも気づかず、すべてロボットの思惑通りに進めてしまう。
半世紀以上も前の作品とは思えない。
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2012年07月12日 読了
ロボット工学三原則は、全てのロボットが例外なく従うはずだった。
しかし、そのせいで生まれる矛盾によってロボットは混乱し、人間は振り回される。
ロボット心理学者のキャルヴィンが、このロボット工学三原則の矛盾により生じた問題を記者に語る。
ロボットの性質によって起こった様々な出来事の、短編集。
中には理屈っぽくて読みにくいものもあったが、ヒトが作り、ヒトが決めたことには必ず盲点があるというお話。
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2012年07月06日 読了
税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう徴収官の鈴宮深樹。
口の悪いエリートの下に就いたがために、毎日のように怒鳴られ嫌味を言われる毎日。だがいつしか信頼し・・・。
エリートの鏡雅愛の口調が、頭のいい人特有なのか嫌味なのに清々しい。
後半はかなりしつこくて湿っぽいのでうんざりするが、お約束の展開で終わるので読後感は良い。
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