2013年02月11日 読了
 目を瞑ると、闇の中に白く影がうかぶ。「おいちちゃん、助けて・・・」
江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の手伝いをしているおいち。
ある日、おいちの幼馴染のおふねが、大量の血を流し、死んだ。
 友の死を不審に思うおいちの前に現れる、1人の青年。
 おいちの不思議な力は、勘といってもいいくらい小さなものだけど、それは必ず事実に導く。女の身で医者になりたいと思うおいちの話の、第2段だったようだ。
簡単な文で読みやすく、分かりやすい。
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読書と手芸の記録
2013年02月11日 読了
 目を瞑ると、闇の中に白く影がうかぶ。「おいちちゃん、助けて・・・」
江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の手伝いをしているおいち。
ある日、おいちの幼馴染のおふねが、大量の血を流し、死んだ。
 友の死を不審に思うおいちの前に現れる、1人の青年。
 おいちの不思議な力は、勘といってもいいくらい小さなものだけど、それは必ず事実に導く。女の身で医者になりたいと思うおいちの話の、第2段だったようだ。
簡単な文で読みやすく、分かりやすい。
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2013年02月11日 読了
 再構築された世界では、バソンの妻のピキは惨殺され、呆然とするバソンは連れ去られる。滅亡したはずの隋の軍隊にいるのは、絶海だった。
 千里たちは、ゆがめられた世界を戻すため、五獄図を再生する道を選ぶ。
 戦うばかりの千里に、少しずつ知恵を授ける周りの者たち。
ゆがめられた世界ではあるけど、今そこには人が住み、営みを続けている。それを覆すということは、今生きている者たちはどうなる?
葛藤と戦い、結論を出せずにいる千里に周りは。。
千里伝完結編。何かを選びとるのは、誰にとっても辛い。
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2013年02月04日 読了
 シリーズ第3段。自分の名前の人物が死んだ。
新聞で見つけたかつて自分だったその名前の人物に、少しの興味も持たない奴はいないはず。
気まぐれにそいつが死んだ場所をふらついていたために、勉は出会いたくもない人と出会うことになる。
 
 前作でメンバーが死に解散したはずだったチームが、新しいメンバーを招き入れていて、今度はつまらない問題を投げつけられる。
関わるうちに関係者が増え、問題が増え、甘えた若者に振り回される羽目になる勉。
 若者たちの、考えのないその場限りの思いつきな行動に腹を立てていたはずの勉が、最後はやけ気味に同じような事をしてしまうのは、もうすべて断ち切りたかったからか。
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2013年02月01日 読了
 『幕末銃姫伝』に続く山本八重の半生。
会津開城から、八重の長い戦いが終わるまで。
 作中何度も出てくる「報復」という言葉が、八重のすべての思いを包んでいる。
何度もすれ違いながらどうしても届かない恋も、切なさを増長させた。
 兄の覚馬があまりにも優秀すぎるような気もしたが、それはそれで史実なのだろう。
参考資料の多さに驚く。
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2013年01月24日 読了
 渦巻く風や、冬にだけ行ける明日、砕ける者たちや本能。
一つのアイテムから次々に想像を膨らませて、現実ではないことをへどんどん歩いて行くような、5つの物語。
 想像だけで、根拠や理屈は全く無視した話が続き、他人の夢を覗いているよう。
でもどれも少し闇がある。
「夜行の冬」が一番面白かった。
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2013年01月22日 読了
 『水上のパッサカリア』続編
主人公の勉がアメリカのキャンプにいたころ、初めて抱いた女であるマリアンが、日本に来ていた。
交通事故に巻き込まれ入院しているというニュースを見て、一度のつもりで顔を見に行ったのだが、その直後、彼女は病院から姿を消す。
 相変わらず一文が長くて読みにくい面もあるが、勉の頭の中の流れがよくわかる。
誰しもそう論理的に考えを巡らしているわけではない。
巻き添えを食う形でまたもやハードボイルドにはまる勉。
慣れてしまえば入りこめるが、好き嫌いが激しく出そうな作品。
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2013年01月18日 読了
 英語の先生である漱石先生のところで、書生をすることになった主人公。
先生はかなりの癇癪持ちで変人、訪ねてくる友人もおかしな人ばかり。
そんな中、探偵小説好きの書生は、先生の家で起こる怪事件を推理する。
 あの有名な書き出しを、知らぬ人はいない。
その漱石先生の家で起こる、名前のない猫も巻き込んだミステリー。
パロディとして、こんなに上手におもしろく話がまとまるとは。
大きな謎でも事件でもないけど、それぞれの個性がとてもよく出ていておもしろかった。
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2013年01月12日 読了
 東京都江東区豊洲にある豊洲署の生活安全課の刑事・岩倉梓のところにやってくる仕事は様々。
 ネグレクトや詐欺、孤独死などの、一つ一つは事件になるかならないかといったことばかり。自分に自信がなく、気落ちしがちな梓は、事件性がなくて早く切り上げるべきそれぞれの問題を、追及してしまう。
 同僚は大きな事件の担当をしているのに、梓がいま携わっている問題は小さなことだと焦ったりしながらも、気になることを放ってはおけない。
それが功を成す彼女をしっかりと見つめる上司。
 大げさな煽り文句があったけど、割と普通な刑事ものだった。
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2013年01月04日 読了
 あるバレエ団の事務所に男が侵入し、そこで殺された。
犯人はバレリーナで、正当防衛の可能性が高い。
 ところが、そこから先が一向に進まず、次々に事件が重なる。
加賀は捜査をしながら、ある愛らしいバレリーナに目と心を奪われる。
 加賀の事件。加賀が恋をする。
いろんなところに伏線が潜み、後で何度も見返すことになるので、充実していた。
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2012年12月31日 読了
 刑事の加賀が、わずかな不自然や違和感から事件を解き明かす。
読み終わって気づいたが、「新参者」の加賀だった。
 短編集なのでちょっと簡単すぎる気がしたけど、疑わしい人物の言動を一つ一つ突いてくるので納得ができる。
 最後の「友の助言」が切ない。
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