2012年06月21日 読了
天狗の剣に次ぐ、幕末に生きる剣士・孝太郎の、太刀で己の道を切り開かんと奮闘する物語。
幕末の京でいろんな思想を持った人たちと出会い、死に別れるうちに、藩とは、武士とは何なのかと思い悩むようになる。
作者、もうヨーロッパは飽きたのだろうか。
文体も雰囲気も変わらないのに、なぜかあまり集中できない。
|
読書と手芸の記録
2012年06月21日 読了
天狗の剣に次ぐ、幕末に生きる剣士・孝太郎の、太刀で己の道を切り開かんと奮闘する物語。
幕末の京でいろんな思想を持った人たちと出会い、死に別れるうちに、藩とは、武士とは何なのかと思い悩むようになる。
作者、もうヨーロッパは飽きたのだろうか。
文体も雰囲気も変わらないのに、なぜかあまり集中できない。
|
2012年06月12日 読了
スパイを養成するD機関の新作。
創設者の結城中佐の人となりを暴こうとする外国人が現れる。
今回は、実際のスパイ活動よりも結城中佐の過去を探るためにやってきた外国人の動きが中心。
しかし、これまでのような清々しいほどの裏切りはないため、物足りない。
逆に「ケルベロス」は、珍しくスパイの方が利用されてしまい、こちらは結城中佐も苦笑いしそうでおもしろかった。
|
2012年06月10日 読了
シリーズ第6弾。
大統領選挙に出馬する、このところ人気の若き議員が、協会で謎の光に包まれ死をとげる。
彼は5日前、存在すら認められていない屋敷での降霊会に参加していたことがわかっている。
平賀とロベルト、さらにFBIのビル捜査官と共に調査に向かう。
今回はオカルトや奇跡というより科学。
油断していると専門的な話になっていて一言も読み逃せない。
さらに、これまで一番の謎と興味だったジュリア司祭よりも、もっと気になる関係が出て来てしまった。
純粋な奇跡調査を心待ちにしているけど、人間関係も面白くなってきた。
|
2012年06月05日 読了
小さい売り場だけど、好きな化粧品を売る仕事。
そんな主人公が毎日座るショッピングモールのカウンターから生まれる、普通の日々の、少し嬉しかったり辛かったりする出来事を柔らかく書いている。
最後はゆっくりハッピーエンドで、主人公の周りの人の心を少しだけ溶かして終わる。
|
2012年06月03日 読了
考古学者の妻と、弟子の一人が殺された。
その現場には、ペトログリフが一つ、壁に刻まれていた。
考古学についての考察はおもしろかったけど、この人の刑事モノはとても軽い。
同じ分野を舞台にした話でも、昔のような長編が読みたい。
|
2012年05月14日 読了
子供の頃の惨めな思いを消し去りたいがためだけに出世を望み、時には自らの手を汚してまでも進み続ける男。
単調な文章だけど飽きない。そして、だんだんと闇を大きくしていく正樹の、狂いかけた様子が詳細に描かれていて恐ろしくなる。
|
2012年05月12日 読了
室町末期。貧乏公家の山科言継と家来の大沢掃部助が、悩める人たちの相談にのる。
だけどどうも頼りにならないまま、のらりくらりと決断を延ばす。
この人たちに関わりを持ったために、返ってめんどくさいことになってしまうが、そのバタバタでいつの間にか事がおさまっていたりする。公家と武家と百姓たちが、のんびりと悩む様子がおかしい。
|
2012年05月05日 読了
「極北クレイマー」続編。
財政破綻した市民病院の立て直しのために世良先生が極北に来てからの話。
隣町には速水がおり、速水が切望していたドクターヘリがいる。
市民病院の大幅なリストラをしたり、救急医療に関わりたくてうずうずしている世良の部下の今中を速水の元にレンタルしたり、すべてお見通しな世良がサクサク進めていくとろこは気持ちがいい。
そして速水はやはり掟破りな行動を起こし、また伝説を作っていく。
世良と速水と花房師長の関係が見どころ。
|
2012年05月03日 読了
第43回江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリ。
首都テレビでニュースの映像編集をしている遠藤瑶子は、常に刺激的な映像を作り出すことで視聴者の人気を博していた。
遠藤瑶子はある日、持ち込まれた盗撮テープの衝撃的なシーンをつないだことから、視覚の罠にはまる。
追い詰められ、人生を狂わせていった人間が複数登場する。
しかしなんだかすっきりしない終わり方。
|
2012年04月19日 読了
急死した父から送られてきたメール。
誰にも見つからないように残された父からのメッセージに、落ちるように巻き込まれていく息子の研人。
話題作だけれど、似たような話を以前読んだと思いながら前半は進む。
人類の次の進化はどんなものだろう。
興味を引く設定で、死線を潜り抜ける大がかりなアクションは映画のよう。
だけど終わってみるといくつもの疑問が湧き出てきた。
無理もかなりある。
そういえばこの人は、「グレイヴディッガー」も「13階段」も、おもしろいけどちょっと足りない。
|