2011年08月05日 読了
第16回松本清張賞受賞。
8年の刑期を終えて出所した笙子は、その瞬間から盛大な男の子どうしの「遊び」に巻き込まれていた。
加藤実秋に似た語り口。
ただ男に拾われ、薬漬けになり、貢ぎ、捨てられたはずの女のしぶとさが最後に勝つ。
賞をとるほどいいとは言えないが、評判ほど悪くはないと思った。
|
読書と手芸の記録
2011年08月05日 読了
第16回松本清張賞受賞。
8年の刑期を終えて出所した笙子は、その瞬間から盛大な男の子どうしの「遊び」に巻き込まれていた。
加藤実秋に似た語り口。
ただ男に拾われ、薬漬けになり、貢ぎ、捨てられたはずの女のしぶとさが最後に勝つ。
賞をとるほどいいとは言えないが、評判ほど悪くはないと思った。
|
2011年08月02日 読了
ストレンジは、二人の女性を助けるために自ら狂気に入る。
わざと闇に取り込まれたストレンジは、師匠であったノレルと共に古の魔術を取り戻した。
もう一人の偉大な人物である「名もなき奴隷」も、やっと活躍。
最後は納得がいった。でもやはり訳されたものは読みづらい。
|
2011年07月27日 読了
一つとして同じ形の石はなく、どこを探しても直線がない。
まるで空に浮かぶ宮殿のよう。
ペルシア戦争で荒廃した聖域(アクロポリス)復興を計画した友人に頼まれ、パルテノンを建てた一人の俗業者の、美を追求した末の作品。
民主制を目指した友と、究極の美を目指した男との情熱の物語。
|
2011年07月18日 読了
田口・白鳥コンビ再来。
AIセンター設立に向け、またも高階病院長に手の上でころりと転がされた田口。
AIの実権を握るのは司法か医療か。
双方の裏工作が進む中、死体が発見される。
画像診断の場で起こった死を、ここぞとばかりにAIにかける。
白鳥の口ぶりは毎度のごとく、意地の悪さは天下一品。
謎解きなのに爽快というより苦笑いが出てくる。
そしてやっぱり食えないのは高階病院長と藤原さんだった。
|
2011年07月10日 読了
歴史研究家だった祖父が残した皮の手帳。
そこには、不思議な暗号とも思えるものが綴られてあった。
怪しげな研究者だと思っていた祖父の残した手帳に導かれるように、勝一はある一族と出会う。
それは古の楽園に住んでいた人たち。
だんだん話が大きくなってゆき、振り回される。
突拍子もない話だけど、歴史や宗教を突き詰めた末に辿りつく、新しい世界の物語。
|
2011年07月09日 読了
動画サイトに投稿された殺人映像。
窒息、撲殺、首つり。
殺害方法を変えた動画が次々とUPされる。
これは本物の殺人なのか。
クロハが追う。
前作と同じように、常に緊張感がある。
|
2011年06月27日 読了
バチカンへ持ち込まれる『奇跡』を調査する二人。
今度は『腐敗しない死体』。
科学的な面は平賀が、古書を紐解きその暗号を解くのはロベルトが、それぞれ受け持つ。
キリスト教徒でも何でもないけど、すっと入りこめる。
今回は黒魔術なんかも出てきて少し重苦しい空気があった。
それでも二人は頼もしい活躍を見せた。
|
2011年06月21日 読了
旅をする僕僕たちの前に、美しい王が現れる。理想の国を築いたと言うその王は、僕僕を妻にと望む。
僕僕と王弁の距離が初めて遠くなり、道を違えることになるかもしれない出来事。
仙人には長い過去がある。
その思い出を知る者はほとんどいない。
初めて僕僕が思い出に引きずられる。
仙人でさえも足を止める過去と、最後まで王に振り回された一行。
今までと違った余韻が残る。
|
2011年06月14日 読了
渋谷と新宿の駅前の交番近くで起こった通り魔事件は、コピーと言っていいほどよく似ていた。警視庁捜査一課・碓氷弘一は、その一致性に着目した心理捜査官・藤森紗英を相棒として捜査を始める。
警察官の目の前で起こって現行犯逮捕されたはずの事件に、犯人の印象や、事件の記憶のすり替えでうまく煙に巻く犯人。警察庁から派遣された若い心理捜査官の活躍を、相棒となった主人公の目から語る。
主人公のつぶやきが特徴のこの人の作品のなかでは、少し甘い作りだったように思う。
心理捜査官があまりにも幼く、人物としての魅力がほとんど感じられなかった。
|
2011年06月01日 読了
世界最小の独立国・バチカン。
そこには、日々世界中から持ち込まれる「奇跡」の申告を調査し、認めるかどうかを判断する機関があった。
ある日「処女妊娠」の申告を受け、調査に向かった平賀とロベルト。そこで見た総て。。。
少々ラノベの空気が漂うが、いろんな要素が加わってだんだん面白くなってくる。
二人がスカッと名探偵を演じる部分はなかったが、静かに頼もしい上司が万事治めてくれるという感じ。
その分ちょっと物足りなかったけれど、満足感はそれなりにあった。
|