2015年12月20日 読了
跡を継げる家もなく、金もなく、嫁をもらうこともできない。どこかに養子の道があれば良いが先々の見通しが全く立たない3男以下の男たちは、せめて剣の腕くらいはと道場に通う。
ところが運よく家を継いだ吉之助は、ある日大名家へ向かう途中辻斬りに合う。それを助けた武家は、幼き日々に一緒に剣を習った道場仲間・有月であった。
立場が変わった幼馴染たち。
鶉を飼う武家の有月と共に、江戸近隣で相次ぐ豪農不審死事件の解決に駆り出される吉之助。彼はやたらと涙もろいせいか、その情けなさが有月の名案を引き立てている。
動物が登場する話は和むので読みやすい。
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