2015年06月17日 読了
父とそりが合わず、家を出て賞金首を捕らえて金をかせぐ浪人となった渡辺条四郎は、その腕と獲物を見つける能力の高さで『鷹の目』という二つ名で有名になっていた。
寺の僧に化けて泥棒に入る物、村の水盗人の身代わりにさせられるはずの男など、様々な事情で追われるものを見つけ、できれば生きたまま捕らえるのが信条。
ことさら犯人の事情を汲んで同情したりはせず、死なない程度に容赦はしない条四郎。
そのあたりの他人への冷たさがうまく書かれている。
その行いが母の敵へと繋がっていくまで。
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