商家の跡取りである伊勢次は、かなりの怖がり。なのに死んだはずのじいちゃん・左五平が幽霊となって孫の前にたびたび現れる。それも、幽霊退治を言いつけに。
一方、貧乏御家人の七男・文七郎にも、祖父の十右衛門の幽霊が稽古と称して扇子やキセルを打ち付ける日が続いていた。
二人は互いの困った先祖に振り回される。
生きている者よりも元気な幽霊が、孫をあの手この手で怖がらせながら、世間の幽霊騒ぎの真相をあばけと迫ってくるのは面白い光景。
しかも孫への頼みが幽霊退治である。
でも、両者の違いをもっとくっきりと出してほしかった。