孤虫症


 主婦の麻美は、夫には言えない”趣味”を持っていた。
週に3度、それぞれ曜日によって決めた男たちと逢瀬を習慣にしていたが、男たちが次々とおかしな症状で原因不明の死を遂げる。
やがて麻美自身もおかしな音に困らされ、腹部の痛みを感じ、やがて体中に虫が入り込んでいるように感じられ、手を切り落として失踪してしまう。
それは、麻美から相談を受けていたという妹にも起こる。これは忌まわしい家族のつながりのせいか。

 奇妙で、気味の悪い話だった。
近所の人たちの薄暗い悪意や、母親からの開き直った悪行、周りのすべてから責め立てられるような不気味な出来事は、やがて気が狂わんばかり。
しかもそれは麻美の身に起こったことか、妹か、母か。女たちの嫉妬も絡まり、道筋を立てて考えることができなくなりそうで、しばらく違和感と嫌悪感でいっぱいになる。
この手の話は苦手。