誘拐屋のエチケット


 炎上やスキャンダル、またはほとぼりを覚ますためにや危険から身を守るため、誘拐屋と呼ばれる闇の職業の者が対象を誘拐し、運びます。
一人で仕事をこなしていた腕利きの誘拐屋・田村は、新人を育てるよう組織から指示される。
やってきた新人はおしゃべりで人懐っこく、涙もろくてすぐに同情しておせっかいを焼く困った奴だった。
契約外の仕事までやってしまう新人に、田村はいやいやながらもつい付き合ってしまう。
ところが二人は過去に意外なつながりがあった。

 誘拐という物騒な仕事だが、クールなはずの田村もいつのまにか新人に巻き込まれ、対象の事情を知ってしまう。
それぞれは関係のない人たちだったはずだが、最後の依頼で田村とつながってきて驚いた。
それでも軽い文章で暗さを出さず、ハードボイルドなはずの仕事も気軽に依頼できるような気がしてしまう。
雰囲気が似ていると思ったら「ルパンの娘」シリーズの人だった。