箱庭の巡礼者たち


 洪水でがれきだらけになった街の片隅で見つけた黒い箱。
それは箱庭だった。しかも生きている。その秘密を知る人たちとのぞき込むうち、彼らは箱庭の中に入っていってしまう。
そこでは王がいて、竜や吸血鬼もいた。英雄が生まれ、銀の時計で世界を移動したり、不思議な発明をする人、意思を持った機械人形、挙句の果てには不老不死の薬と、あらゆる異世界があった。

 一つ一つは現実なのに、合わさるとすべてがどこかの箱庭で誰かに観察されているという、入れ子のような世界。
どこと誰がつながっているのかを考えながら、それぞれに楽しい世界が広がる。
最後は壮大な話になり、広がっていく宇宙のような余韻で終わる。
でもちょっと大きすぎてうさん臭く感じてしまった。