黒猫と語らう四人のイリュージョニスト


 一月前に大学に長期の休暇願を出してから、黒猫は一切の連絡を絶った。
学部長の唐草教授から、探してほしいと頼まれた付き人は、失踪前に研究室を訪ねてきた4人に、話を聞くことにした。
黒猫はなぜ姿を消し、ずっと連絡が取れないのか。
なぜその4人と会っていたのか。
付き人もこの先を考えなければいけない時が来ていた。

 久しぶりの黒猫シリーズでわくわくしていたが、なにやら不穏な気配。
黒猫は相変わらず美学を語るが、なぜか探偵のように4人の人物の影を明らかにしてしまう。
こんな風に追い詰める人ではなかった気がしていた。
いつもと違う雰囲気だったのに、結末は全く予感も予想もしなかったから衝撃が大きかった。
これで終わり?ちょっと辛すぎる。