さびしい女神―僕僕先生


2010年07月11日 読了
 道連れが増えた僕僕先生一行が、とある村へ向かう。
故郷の村が旱魃で滅びそうだと聞いて向かったそこには、魃という名の女神が住んでいた。

 大昔の戦い。求められて生まれ、求められて戦い、求められて殺した。その結果、誰もの手にあまり、封じられるしかなかった女神の、さびしい物語。

 結末もさびしかった。人智を超えたものには、それ相応の責任の取り方があると。
 僕僕の過去も語られたが、今回は外伝的なお話だった。

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ルーンの子供たちDEMONIC 3


2010年07月10日 読了
 溶かした金で空を飛ぶ船。誰もいない島。もう一人の自分。
ファンタジーとしての素材も伏線もたっぷりで、推理もいる。

 政治を学んだ作者が、ランジェにその能力を渡し、水面下の活躍が所々で針のように冷たい跡を残す。

 ジョシュアとランジェの絡みがもうすぐありそうな予感が期待をそそる。

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ルーンの子供たち DEMONIC 2


2010年07月05日 読了
 マキシミンの表紙が奇麗で目を引いた。
ジョシュアたち3人は旅に出る。空を飛ぶ船で。
新しくティチエルの父とランジェも少し登場し、ますます期待感が膨らむ。

 ジョシュアの、感情の起伏が目の色に現れる光景が鮮やかに浮かぶ。役に立つけど迷惑なウィザード、暗殺者、そして先祖たちまでもを相手にして、ひるまない。
 本当に舞台に立っているジョシュアを見ているようだった。

 そしてマキシミンも、もっと好きになった。

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RANK


2010年07月02日 読了
 すべての成人にランクをつけ、その下層にいる人たちを「執行該当者」として狩る「特別執行者」。
 任務に疑問を抱く春日と、歪んだ正義感のもと暴走していく佐伯の行動が、怖いほど乱暴に書きなぐられていく。

 この本を手に取るのは、2度目。
最初は冒頭のあまりに残酷な佐伯に気分が悪くなり、読むのをやめてしまった。
 だんだん話は動き、その意味もわかってくるのだが、結局最後まで、暴走が過熱するだけだった。

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ルーンの子供たち DEMONIC 1


2010年06月23日 読了
 ボリスのお話「冬の剣」に続く第2部。
ジョシュアは、アルニム家の2,3代に一人生まれる『デモニック』。その孤独な少年は、マキシミンという友ができ、生きる実感を感じるようになる。

 今までの出来事がすべて頭の中にあり、忘れることのできない天才であるジョシュアの、凡人にはわからない言動がおもしろい。
 そして、あまり好きではなかったマキシミンは、この1巻だけですっかり見直すこととなった。

 「冬の剣」よりも時間を忘れる。このシリーズの、本の厚さと紙の質感が好き。
 
 ゆっくりと時間をかけて読書をしているという心の余裕が持てる感じで、一文字も見逃したくない気分にさせてくれる。

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Dカラーバケーション(インディゴの夜)


2010年06月16日 読了
 クラブ<インディゴ>が改装をきっかけに2部制へと移行した。
新しく加わった昼の部のホスト達との、いろんな意味での違いに振り回されつつ、また今回もトラブルに首を突っ込む。

 今回は今までよりヤバめのトラブルばかり。どんどん大事になっていく。

 でも今回は、大きな謎である優夜さんの、店以外の一面が見れた。これで<インディゴ>は一段落するだろう。絆も。

「何も話さないのは、できるだけあなたと一緒にいたいからです」

 謎が明かされたわけでは全然ないが、なんとなく納得し、こちらも一緒にいたいと思わせられた。

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落下する緑 永見緋太郎の事件簿


2010年06月12日 読了
 ジャズトランペット奏者が主人公の、ミステリ。

 タイトルに惹かれた。表紙が奇麗だった。テーマがジャズとミステリで、サブタイトルに「色」の名が冠してある。

 私の好きなパーツがたくさん入っていて、どうしても読みたい本があったのに次にまわしてしまった。

 内容は作者の言うとおり「フツーの本格ミステリ」だったし、ジャズや曲名、奏者を知らないので流して読む所もあったが、音楽をやるヒトの気持ちは地下水のように濃く流れていて頼もしかった。

インディゴの夜 ホワイトクロウ


2010年06月10日 読了
 クラブ<インディゴ>の夜は相変わらず。
今回は<インディゴ>の中の話だけじゃなく、ホスト達のプライベートがメインになっている話も混ざる。

 すっかり板に付いたホスト探偵団。その分女の子たちの影は薄くなったが充分楽しい。

 自分だったら誰を指名するかなーって思いながら読む。

白戸修の狼狽


2010年06月04日 読了
 社会人になったばかりの白戸修。ホームを出なくてもいざこざに巻き込まれる鬼門「中野」を避けているつもりなのに、やっぱり巻き込まれる。

 お人よしで初対面の人に名前も聞かないうちから強引に引き込まれ、自分の用事は結局一つもできない。
 
 読み進むにつれ腹が立つほどのお人よしぶりが鼻につき、共感はとてもできない。
 でもその場で起こるトラブルをあっさり解決してしまう探偵ぶりは癒し系草食男子?

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インディゴの夜 チョコレートビースト


2010年05月29日 読了
 シリーズ2作目。塩谷の粗野なところも優夜の紳士ぶりもホストたちの自由っぷりも相変わらず見事。

 晶の、どこがオシャレなのかさっぱりわからない若者の服装に対する疑問と、「義務教育を終えた人間が、自分のことを名前で呼ぶんじゃないの」などの、若者からしたらウザいおばさん並みの小言にも共感が持てるのは年のせいか??

 こんなホストクラブがあったら是非覗いてみたい。