空いた映画館でゾンビ映画を見ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。
上映が終わって明るくなると、観客の一人が死んでいた。
そのうえ扉に細工がされて出られない。これでは犯人はスクリーンの中にいた者だけだ。
そんな中、観客が推理を始める。
和戸の周りでは、皆が推理を始める。
故障したロープウェイで、間違えて入ったヤクザの事務所で、仮想空間で、和戸の周りで起こる事件で和戸以外の名探偵が生まれる。
和戸の周りだけに起こる、不思議な推理力の高まり。
そこに出くわした普通の人たちが探偵となって事件を推理するのは面白いし事件も不思議なものばかりだけど、なぜか淡々としすぎて盛り上がりもなく、解決はするが気分はスッキリしない。
和戸が周りの意見を聞くだけというのが他人事すぎるからだろうか。