ナイルの暗号


2010年05月01日 読了
 エジプト考古学者で30年来の友人が、謎のメールを残して失踪。やがて無残な姿で発見される。

 歴史的発見をした友人と、それを狙う盗掘団。友人の仇を討つと決心した主人公。

 著者が考古学者であり、様々な発掘を手がけている。初のミステリー作品だというが、事件にいたるまでのエジプトのウンチクがやたら多くてうんざりする。その辺りの説明はごっそりいらない。

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風の音が聞こえませんか


2010年03月31日 読了
 保健所の精神科ソーシャルワーカーとして働く美知が担当することになったのは、ひきこもりの晃。
 なんとか彼を変えていこうとする美知だが、やがて二人は静かな何かに落ちていく。

 精神科の病気の話、恋愛の話。おそらく純粋だと二人は思っている愛の話だけど、どこかしら批判めいた感情が湧いてくるのはなぜだろう。
 ひたすら無垢に、謙虚に、相手を思っているのに、いまいち同意できない。

 主人公が一番ふがいない。

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ホット・スクランブル―緊急発進


2010年03月07日 読了
 F-15イーグルのパイロット辰巳彰一尉。黒い雲に吸い込まれたと思った直後、気付いたらF-51オラクルと呼ばれる機体を操縦していた。

 上空のコックピットの中で突然30年の月日が流れる。

 様々な伏線が広がり、どこで繋がるかどう収束するかと思い読んでいたら、残り30ページとなるまで山場が来ない。なんだか投げ出されたような終わり方で少しも納得いかない。
 中途半端のまま置き去りにされた出来事もあって、エピローグがそのまま抜け落ちたよう。

 空での攻防はかなり丁寧に書いてあるのに、ストーリーとしては雑すぎてテスト飛行のシュミレーションを見させられただけといった感じ。

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退出ゲーム


2010年02月19日 読了
 高校1年のチカと、妙に整った顔立ちの幼馴染ハルタ。
二人が学校で起こるいくつかの謎を追う。

 良くも悪くも学園ミステリ。中高生向けか。
謎も、時々チカによって語られる描写も、なかなか面白いのだけれど、どうも結末が弱い。
 アニメ感覚で情景が浮かぶ。

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セネシオ


2010年01月24日 読了
 気弱で、見た目もいいとは言えない主人公が、ある日出会う少女にサイコキネシスの力を目覚めさせられる。
 体内で起こる抗原抗体反応がヒト同士の間でも起こる。

 ホラー。どろりと張り付くようななんとも気持ちの悪い感覚をずっと引きずり、次の世代まで続く。

 割と楽に読めるものの、この気持ち悪さがずっと付いて回る。
評価したくない。

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たったひとつのプレゼント


2009年12月21日 読了
 性同一性障害。著者の自伝的恋愛小説。
どんな悩みよりも打ち明けにくいし、乗り越えにくい。でもやっぱり人を愛したい。本当の自分の性で。

 考えが煮詰まり、追いつめられ、だけどそこから別の世界を見つけて進んでみようとする。

 前に読んだ「慎治」と同じだけど、こちらはなんだかあまりリアルに感じない。むしろこっちのほうが日記な分、よりリアルなはずなのに。

 テーマが自分には遠くて感情が及ばないんだろうか?でも「女」であり「恋」ならわかるはず。。。

 それはタイトルのプレゼントと、それをくれた男があまりにも胡散臭い気がしたから。当人にしかわからない感情があったんだろうけど、小説ならそれを感じさせないと意味がない。

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十八の夏


2009年09月21日 読了
 第55回日本推理作家協会賞の「十八の夏」を含む短編集。
ミステリーらしいのは最後の物語くらいの、どちらかというと地味な話。

 すごく昔の小説を読んでいる感覚になる。
それくらいなんともない出来事を静かに語る。

 物足りない。

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沈底魚


2009年07月25日 読了
 江戸川乱歩賞受賞作
はっきり言ってよくわからなかった。
政治経済のことにあまり興味がないためにわからなかったのかもしれないけれど、話が二転三転するたびに混乱し、結局どれが本当でどれがウソなのかをつかむのに時間がかかった。

 事件で、スパイで、大事で。。。
おもしろそうな話題なんだけど、思いのほか淡々と話しが進み、
何もつかめないまま終局に入ったという感じ。

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沈底魚 [ 曽根圭介 ]
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プリズムの瞳


2009年07月18日 読了
 かつてロボット研究の最先端として世に出された「ピィ・シリーズ」。様々な業種の技術に特化され、期待をこめて作られた彼らも、いつしか疎んじられ、今ではひたすら絵を描くのみとなった。

 この人の作品は、テーマも設定もおもしろいのだけど、どうしてか読んでいるうちに飽きてしまう。
そのせいで、一つ一つは短いお話なのにもかかわらず、読むのになぜか非常に時間がかかる。
 短編集だけどすべてがキチンと繋がっているので飛ばして読むこともできず、最後にはきれいに簡潔している。

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プリズムの瞳 [ 菅浩江 ]
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Fake


2009年07月12日 読了
 絵が抜群にうまいが頭が致命的に悪い。
そんな愚鈍な男を芸大に入れてほしいと頼まれ、大がかりなカンニング作戦を実行する。
完ぺきだと思われていたその作戦が露呈し、いろんなものを奪われた主人公。しかしその作戦自体が起こるべくして起こるよう嵌められたことだった。そして黒幕相手に起こす逆転勝負。
 10億をかけたその勝負に仕掛けられた罠。

 登場人物や舞台にはそれなりに魅力があるのだが、どうも次へと興味がわかない。
量を増やすためだけに入れたのではないかと思うような部分が多く、最後まで読むために苦労するほど飽きてしまった。

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