2010年04月10日 読了
9歳の少年が、母親を殺し、その血を飲んだ??
吸血鬼を思わせる連続殺人事件。
それらの殺人の共通点は、香水、そして暗殺虫。
気味の悪い真実が次々と浮かび上がり、背中が寒くなるのに止められない。
犯人の心情がところどころに書かれているけれど、そこからの推測は難しく、最後まで分からなかった。
不意に始まる決着戦のせいで、衝撃的な事実があまりにあっさり流されてしまっていてちょっともったいなかった。
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読書と手芸の記録
2010年04月10日 読了
9歳の少年が、母親を殺し、その血を飲んだ??
吸血鬼を思わせる連続殺人事件。
それらの殺人の共通点は、香水、そして暗殺虫。
気味の悪い真実が次々と浮かび上がり、背中が寒くなるのに止められない。
犯人の心情がところどころに書かれているけれど、そこからの推測は難しく、最後まで分からなかった。
不意に始まる決着戦のせいで、衝撃的な事実があまりにあっさり流されてしまっていてちょっともったいなかった。
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2010年04月04日 読了
若だんなは今日もせっせと病に伏せる。その隙間のちょっと気分のいい時に起こす言動が、周りの妖たちを大騒ぎさせる。
江戸の大店の一人息子が寝ながら考え、ご近所のやっかいごとを裏から解決していくシリーズ第3段。
この流れにも慣れてきて、こちらも寝転びながら読んでいられるくらいのんびりした作品。
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2010年03月20日 読了
険しい山に住み、盟約を結ぶ者を待っている、精霊。
少年の姿をした精霊ジュンガのもとに来た人間は、人に優れた英雄か、魔を払う聖者か。
ジュンガは、盟約によって築かれた絆によって幸せな日々を過ごしていた。しかし、突如現れた光の術師が相棒の「美しい魂」を奪っていってしまった。変わり果てた相棒に失望しつつ、それでも側にいて取り戻す決意を固める。
高原に住む者として高原を守るために旅に出る二人の話。
やっぱりこの人は「ヒトではない者」と「ヒト」との話が好きなのかもしれない。
かなり読みごたえがあった。
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2010年03月12日 読了
フランス菓子店で働く新人。ある朝、出勤するとそこには、見事な技で飴細工を作る一人の見知らぬ男性がいた。
自分についての記憶をなくし、ここは自分の店だと言い張る男・恭也。彼は誰!
恋愛小説かと思ったらそうではなく、終始彼の記憶とフランス菓子の話で進む。恭也は主要人物として魅力的だけど、主人公の夏織はちっとも魅力的じゃない。
菓子作りの描写が要所要所にあるから、想像がいくらでも膨らむ。でも専門用語がわからないのでどんなものかは全くの妄想。。。
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2010年03月06日 読了
3件の同時バスジャック事件発生。警視庁の隠密捜査専門のバイク部隊「トカゲ」に出動命令が下った。
リアルタイムで報告されるネット掲示板と投票サイト。
事件はトカゲの追跡と新聞記者の執着で語られ、少しずつ見えてくる。
実際は、ネットという媒体と犯行声明も要求もない事件だという点ですでに結果は悟られてくる。でも事件そのものや逮捕劇などより、追う者の心の中を楽しむ小説。
ただ気になるのは、漢字の表記。
「ひじょう(非常)」や「ばあい(場合)」がひらがなで書かれている所があるのはわざと?誤記?
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2010年02月22日 読了
前作で活躍した田口・白鳥ペアが、入院患者の父の殺人の謎を解く。
前作のように最初から事件は起こらない。そして白鳥も登場するのはちょうど半分まで来た頃。
いろいろと酷評されているけれど、普通のミステリとしては充分だと思う。前作のインパクトに押されて印象が薄いせいか。
前作はどちらかというとドラマの方が好みな私は、小説ではバチスタよりもこちらの方が面白かった。
登場人物が多いのは病院だからしょうがない。
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2010年02月06日 読了
十支族の末裔、芳賀一族抹殺を狙う新人類委員会。特殊防諜班の真田はまたしても「特命」を受けることとなる。
すでになじみの面々で、さらりと読める。一族の力を受け継ぐ少女が力を失う理由など簡単に想像できるが、最後は相変わらずの鮮やかさ。
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2010年01月31日 読了
内容を説明する必要はない。
でもドラマとは大きく違ったものだった。
第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作で、満場一致で決まったものだという。
そして、白鳥の強烈な存在感は変わらなかった。
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2010年01月14日 読了
未就業者、未納税者、いわゆるニートの増加とともに国は破たん寸前。そこで政府は”棄民政策”を打ち立てた。
ニートたちを「流刑」にすることを。。。
違和感と嫌悪感のため、この人の作品は長く避けてきた。
でも食わず嫌いかもしれないと手に取ってみた。
同じような雰囲気を持つ、高見広春の「バトル・ロワイアル」も手に取るまでに相当の時間がかかったけれど、どうしても気になって読んだ作品。結果はものすごくおもしろかった。
だからこれも読んでみればまた違う感想があるかもしれないと思った。
結果・・・・どこまでも救いがない。
しかも、途中でテーマが入れ替わっている気がする。
”棄民政策”いわゆるダスト法の話なんだから、流刑生活をもっと丁寧に書いてほしかった。島流しの生活がどんなものなのか、悲惨なだけで生々しさが少ない。
このあたりが「バトル・ロワイアル」と違う点か。
しかも最後は尻切れトンボでいい加減に終わらせた感があった。
でも、やっぱり『リアル鬼ごっこ』も気になる。
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2010年01月11日 読了
千年前、西王母から授けられた”五嶽真形図”が再び目を覚ます。
それは器。器に選ばれた者はこの世の天地を望むように変えることができる。
この世に生きる人と、あちらに生きる”人”とが互いに自分たちのために五嶽真形図を手に入れようとする物語。
ファンタジー、でも歴史小説。象徴的で魅力的な登場人物だけど、所々にある挿絵に興が削がれた。表紙のイメージと合わせてほしかった。
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