紫嵐―Violet Storm


2011年12月11日 読了
 今回の主人公は、カンボジアから難民として日本にやってきた鳩。
1作目の亮司のような危なっかしさを持つ。
周りの誰も、お互いを利用し合い、奪い合い、愛し合い、裏切る。

 亮司やサーシャだけでなく、前回行方不明のままだった亜由も登場。
彼らの革命はまだ姿が見えないが、亮司の成長が見えてうれしい。

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バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架


2011年12月09日 読了
 調査の帰りに遭難した町で起こった吸血鬼騒ぎに興味をもった二人。今回は正式なバチカンからの仕事ではないため、どこか雰囲気がやわらかい。

 プラチナブロンドと、明るく鮮やかな青い目を持つ領主。
何世代も前から時折起こる吸血鬼の被害。

 専門外の出来事に興味を持ち、調べを進めることに決めた二人。
そしてやっぱり平賀がピンチに陥り、ロベルトは気をもむ。
ちょっとした外伝かブレイクと言った感じで、少し物足りないけど次へのプロローグが含まれていたので期待したい。

断鎖”Escape”


2011年12月05日 読了
 Revolutionシリーズの始まり。
―革命を起こさないか、この国に。
そう囁く声に抵抗することはできない。

 道を外れてしまったまま戻ることもできず、闇に落ちてゆく人生のなかで、いったい誰を信じるか。
 
 主人公の成長と共に見えてくる他の登場人物の過去と思いが、ものすごい勢いで迫ってきて苦しくなる。
 鉱物シリーズの登場人物にも出会えた。
でも彼は、鉱物シリーズでの方が魅力的。

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動物園で逢いましょう


2011年12月03日 読了
 元新聞記者が、葉山との待ち合わせに動物園を指定した。
彼の話を聞くために、葉山は色々な動物の檻を見つめる。

 アニマル・スターと呼ばれた人物は、いずれスパイになりそうな人物を様々な国に紹介していた。そして彼が野に放った者の中から、いつしか大物が育っていた。

 小さな仕事の積みね、繋ぎあわされた短編。葉山の勘が冴える。

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禁断 横浜みなとみらい署暴対係


2011年11月30日 読了
 横浜みなとみらい署暴力犯係。諸橋のチームは、大学生がヘロイン中毒死したことに関心を持ち、背後を調べ始めた。
そこから繋がる暴力団と麻薬販売ルート。

 今野らしい淡々とした展開。
時々毒づきながらも、信頼されていることを自覚し、力を尽くす。
今野の書く警察物は必ずその流れで進む。

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張り込み姫 君たちに明日はない 3


2011年11月27日 読了
 リストラ請負会社で働く真介。
今回もターゲットたちに円満な離職を進める。

 今回は泣かせる設定が多かった?
特に「みんなの力」は珍しい展開のため、ありきたりであり得ない結末になった。
真介の目線でいろんな仕事を見つめるので面白いが、考え込むことも多い。
 相変わらず彼女の前での真介のロクデナシぶりはカッコ悪い。

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人形の部屋


2011年11月26日 読了
 専業主夫となった八駒敬典のところに、つま先の折れたフランス人形が持ち込まれる。
折れたつま先の洞からにじみ出るような秘密を、敬典は「電源のいらない検索サイト」と呼ばれるほどの知識で解き明かす。

 聞きなじみのない言い回しが多く、なにやら専門的な話が出る。
それでも堅苦しくなならい語り口でいろんな物のウンチクが分かる。
 軽い謎解き話だが、話の進め方はやはり少し強引な気がする。『天才たちの値段』と同様。

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借金取りの王子


2011年11月25日 読了
 社員を調査し、面接をしてリストラをする仕事をしている村上真介。毎日、依頼のあった会社の社員に自主退職を勧める。

 前作でリストラした8歳年上の女性と交際中で、仕事中と彼女と居る時のキャラが大きく違っていて面白い。

 今回はタイトルにもなっている「借金取りの王子」が一番印象的だった。

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赤い羊は肉を喰う


2011年11月23日 読了
 八丁堀にある小さなリサーチ会社で働く内田偲は、単調で穏やかな毎日を堪能していた。
 しかしいつからか、街で小さな犯罪が増え始める。

 鉱物シリーズ番外編と言いつつも、彼らはほとんど出てこないのですっかり別物と言ってもいい。
 大きな研究のためにいろんな種をまいた天才の、迷惑な実験。

 最初は女を見れば誘っていた偲だが、最初からとても好印象だった。

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スリーウェイ・ワルツ


2011年11月22日 読了
 16年前の大事故。3国がそれぞれの理由で隠した事実を、誰かが暴こうとしている。

 おなじみの面々が違った角度で見れておもしろい。
鉱物シリーズを読んでいるとさらに深みが増すだろう。
隠された秘密は、まだ明らかに出来ないらしいことも。

  間を開けずに続きを読みたくなるシリーズ。

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