2015年02月18日 読了
売れない小説家だった祖父が亡くなり、遺品を整理していた27歳の紅。
その時見つけた祖父の本には、祖父の最後のお願いが薄い手紙として挟まれていた。本棚の一番上の、いちばん端にさしてあった一冊の本。
『冥婚』を題材にして祖父が描いた小説が、本当はかつて起こった事件を描いたものだと気づいてから、紅はその真相が気になって仕方がない。
舞台となった遠野市に行き、祖父のお願いとともに80年前の出来事を探る。
冥婚はあちこちで行われていた儀式だが、その禍々しさゆえに色んな想像が掻き立てられる。
結末はありふれているし、物語の流れを止める途中の砕けすぎた表現には違和感もあるし、陣野せんせーと言われる人物が中途半端すぎて最後まで納得いかないけど、祖父の時代の出来事にはとても引き込まれた。
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