2009年08月27日 読了
第八回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
時は2018年。精神病治療はバーチャル記憶療法士が患者の記憶に潜入し、トラウマとなっている部分の記憶を変える。
自分をバーチャル化し、人の記憶の中に入り込み、戦い、説得し、トラウマのせいで記憶の一部をせき止めたり書き換えたりしている検閲官に勝つ。そして患者の心のトラウマを取り除いていく。
バーチャルに入ったり、そこで気づついたらリアルでも傷を得、取り残されれば植物状態。。。
なんだか設定が「マトリックス」に似ている。
でも文句なくおもしろかった。小難しい設定があるのかと身構えたがそんなことはなく、ヨーロッパの歴史を絡ませていて引き込む力も大きいうえに、アリスの世界のような謎解きでかわいくもある。
一気に読める作品だった。
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