廃仏毀釈により寺は大きな苦難にさらされ、当時の住職が急死したこともあり、東春寺は廃寺となった。
その後、明治20年になってその寺を買い戻し、整備したのは弟子の冬伯。現在は弟子の玄泉と共に細々と暮らしている。
その寺へ、檀家でもないのに相談に乗ってほしいとやってきたのは経営不振に悩む料理屋の女将。
二人は、店に客をもどすべく知恵を絞る。
僧なのに洋装をして出かけ、相場で金を稼ぐという異色の冬伯。
主人公ののんびりした様子は作者の常で、周りの者に恵まれる。
金がなければ知恵を出せと困りごとを持ち込まれるところも同じ。
いつもは江戸が舞台なのでシリーズの区別がつきにくいが、今回は明治の寺なので雰囲気が違い、ちょっと新鮮だった。
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