書架の探偵


 図書館の書架に住むE・A・スミス。
彼は、推理作家E・A・スミスの複生体(リクローン)であり、生前のスミスの脳をスキャンし、その記憶や感情を備えて、図書館に収蔵されている。
その彼を貸し出したのは、コレットという女性。
亡くなった父が残した本に、隠された秘密があるので解明してほしいというのだ。その本は、本物のスミスが書いた推理小説だった。

 貸し出されたスミスは、コレットと共に調査を始める。
しかしすぐに謎の男たちに襲われたり、逃げた先でもコレットが行方不明になったりと困難は続く。
クローンが図書館で貸し出されていることや、コレットを探している最中で出会う夫婦が個性的だったり、自動運転の空飛ぶ車があったりと、おもしろい設定がいっぱいでとても楽しかった。
正体不明の追っ手から逃げながらスミスは次第に真実を探り当てていくが、思いもよらない出来事が積み重なって少しも予想ができなかった。

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