殺しも芸の肥やし 殺戮ガール


 10年前、高校の遠足で生徒30人と教師が乗ったバスが忽然と姿を消した。
墜落した気配もなく、わずかな痕跡さえないまま時がたち、この事件で姪を失った奈良橋は、刑事となっていた。
ある日管轄内で起きた「作家宅放火殺人事件」を担当することになるが、そこから不可解な人物が浮かび上がる。
気になって調べていくと、その人物は女である以外は顔も体系も違うが一人の人物へとつながっていることが分かる。
次々と人を殺しながらいろんな人物に成り代わる殺人鬼。

 天涯孤独な人物を見つけては、巧みに入れ替わる女。
まるでスパイのようだが、その実ただの殺人鬼。だがその女のかなえたい夢はなんとお笑い芸人という。サイコなのかコメディなのかわらかない。
恐ろしいけどそれぞれの人物も細かく描かれていて気になってしまい、あっという間に読めてしまう。
ホラーというわけではないので嫌な読後感もなく、謎のまままた姿を消す。

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