2009年11月22日 読了
1986年に出版された作品の初文庫化。
次期家元の婚約発表の席で起こる事件?事故?
茶道と武士の心を持つ流派の、戦国の時代から続く思いが起こす一つの時代の終わり。
茶道の描写が、堅苦しくなく、しつこくなく、うんざりさせない。お手前を少しも見た事がないという人は少ないだろうから、全く想像できないということはないと思うし。
一旦解決したと思われたが、その時点でまだページは1/3が残っていた。残る疑問をこちらにも確かに抱かせ、推理させる。
脇役も心に残り、爽やかな後味。
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