カメラマンの安見直行は、写真の面白さを教えてくれた恩人である叔父の死が納得できずにいた。
すると祖母から、京都の『六角さん』へ頼めばいいと言われる。
六角さんは、ずっと昔から法衣店をしながら占いもしていたそうで、近所は皆なにかあるとそこへ頼みに行ったという。
直行がおそるおそる尋ねると、そこには無愛想で気まぐれな店主・六角聡明がいた。
最初は問答無用で追い払われた直行だが、話始めると聡明は興味をそそられたらしく、一緒に調査を始める。
いろんな人に話を聞くうちに、聡明は一人納得していく。
無愛想で不機嫌な聡明とお人好しな直行のコンビは、それ以外もいくつかの事件の相談を受け、直行が嫌がる聡明を連れまわしていく。
悲壮な犯罪者の告白もあったりするが、直行のお人好しのおかげで暗くならずにさらりと読める。
リンク