最後の鑑定人


 かつて科捜研のエースとして「彼に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない」と言わしめ、「最後の鑑定人」として名を轟かせた土門誠。
しかしある事件をきっかけに科捜研を辞め、鑑定事務所を開いていた。
無愛想だが腕は確かで、時には警察からの依頼もあるという。
ある女性が殺され、遺体に残っていた体液から犯人と思われる元恋人を逮捕したが、犯行を否認しているうえ、どこか不自然な事案。
留学生が複数人で住んでいる会社の寮が二度燃えた事件。
化学は嘘をつかないという土門の信念が、事件を解いていく。

 持ち込まれる依頼の真相はどれも悲しい印象を残す。
様々な分析から少しづつ依頼人や犯人の心を解きほぐしていくため、無機質で揺るぎない検査の結果が人情味あふれる話になっている。
鑑定のもっといろんな種類を見たい。

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