2016年01月09日 読了
ドイツのとある市長の娘が悪魔憑きになり、手が付けられないとバチカンに協力依頼があった。そしてロベルトがエクソシスト補佐として出向くことになる。
ところが、その町の怪異はそれだけではなかった。
気になって休暇を切り上げた平賀も加わり、悪魔の正体を暴こうと奮闘する二人。
一見わけのわからない出来事をどんなふうに科学的に解釈していくのか、その工程が楽しい。
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読書と手芸の記録
2016年01月09日 読了
ドイツのとある市長の娘が悪魔憑きになり、手が付けられないとバチカンに協力依頼があった。そしてロベルトがエクソシスト補佐として出向くことになる。
ところが、その町の怪異はそれだけではなかった。
気になって休暇を切り上げた平賀も加わり、悪魔の正体を暴こうと奮闘する二人。
一見わけのわからない出来事をどんなふうに科学的に解釈していくのか、その工程が楽しい。
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2015年12月26日 読了
そこそこ大きな店の息子たち3人は、甘やかされて放蕩三昧だった。
そしてとうとう大目玉を食らい、3人別々に他所へ預けられることになる。
そのうちの一人円九郎が預けられたのが皆塵堂。
そしてやっぱり怖い思いをする。
とりあえず謝って、相手の怒りが収まるまで少しおとなしくして、口先だけの嘘で反省する。そんな円九郎は皆塵堂で改心するのだろうか。
相変わらずの面々に囲まれ、散々幽霊と出会い、悪友は憑き殺されてしまうというひどい思いをする円九郎。荒療治だけど怖い雰囲気は所々で猫や峯吉が和らげてくれる。
仲間も猫もどんどん増える。
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2015年12月26日 読了
パリで起こった事故に、このところ連絡のない黒猫の様子が急に気になってきた付き人。
一人もやもやしているそんな時、ペルシャ美学の教授が『空飛ぶ絨毯に乗って消えた』という連絡を受ける。
パリで二人の距離が縮まった様な気がしていたのに、それから時間が空いてしまったゆえに余計に意識してよそよそしくなってしまう付き人。
そんな二人の毎日を、短編形式で綴る。
過去に起こった黒猫とその姉の出来事、船旅に持ち込まれた黒い箱が印象に残る。
最後はまたほんの少し、近づいたか。
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2015年12月22日 読了
高校卒業の日、真琴は閉鎖になった中学校へ向かった。
所属していた軽音楽部のメンバーが集まり、思い出したくないあの事故の真相を解き、憎んでいた教師への復讐をするためだ。
冬、道路も通信手段も閉ざされ、大きな密室となった学校で起こる、連続殺人。
『そして誰もいなくなった』を使ったミステリーで、流れもオチまでもすべて定石通り。
面白いとは言えないが、ここまで型通りだと肉付けがどこまで膨らませられるか興味が出る。
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2015年12月20日 読了
跡を継げる家もなく、金もなく、嫁をもらうこともできない。どこかに養子の道があれば良いが先々の見通しが全く立たない3男以下の男たちは、せめて剣の腕くらいはと道場に通う。
ところが運よく家を継いだ吉之助は、ある日大名家へ向かう途中辻斬りに合う。それを助けた武家は、幼き日々に一緒に剣を習った道場仲間・有月であった。
立場が変わった幼馴染たち。
鶉を飼う武家の有月と共に、江戸近隣で相次ぐ豪農不審死事件の解決に駆り出される吉之助。彼はやたらと涙もろいせいか、その情けなさが有月の名案を引き立てている。
動物が登場する話は和むので読みやすい。
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2015年12月19日 読了
江戸町名主の跡取り息子でのんき者の麻之助、町名主を継いでいる色男の清十郎、堅物だけど信用できる同心・吉五郎の3人に、今日も町の悩みや揉め事が持ち込まれる。
清十郎の嫁取りがしだいに切羽詰まってもうまったなし。
おなごにモテる清十郎なのになぜ嫁が決まらないのか。
周りからせっつかれ、麻之助はいろいろと策を練る。
江戸の話が多い作者だから、シリーズの中身が混乱してしまう。
それでも、悲しい出来事もありながら人情もありの安定感ですべて丸く収まる。
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2015年12月16日 読了
ある日梶原教授は、自分が狂っていることに気付いた。
そしてそれを知る友人を殺し、死に場所を探して旅に出る。
たどり着いた北の診療所には、自分を異形の者だと思い込む人たちが暮らしていた。
様々な時代、場所で登場する美しい女性の正体が明かされるにつれ、サナトリウムに集う人々の正体もわかる。
近頃多い、わざとしつこく修飾語を並べて複雑に見せる、内容のないライトノベルと違い、哲学的な美しさを感じる文章。はじめは読みづらく感じるが、そのうち取りつかれたように目が離せなくなってしまう。
物語自体は目新しいものではないけど、その文章が魅せる雰囲気は後を引く。
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2015年12月11日 読了
救急車で運ばれた一般人が次々と死亡し、3人目の死亡が知らされた時、連続殺人を確信する。
そこで安積は、全く関係がない過去のある事件を思い出す。
それは、安積班が検挙した殺人事件で、犯人が服役中の今も無実を訴えている事件。
須田が大変な目に合うが、彼はやっぱりツキを呼び込む。
内容も覚えていないような短編より、これくらいの方がいい。
今回も速水の名言がすべてを好転させる。
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2015年12月09日 読了
大正時代、茶道の名家にお稽古をに来た紗葵子は、そこの師範と知らぬ間にお見合いをさせられており、結婚が決まる。
その師匠の家は、かつて生贄となるために育てられてきた姫が死と引き換えに手に入れた井戸を守る家だった。
紗葵子の話と姫の死後とが交互に語られる。始めはそれぞれの物語だが、最後は不思議とシンクロしていく様子が静かに広がり、その後の彼らを様々に想像させる。
誰にも肩入れせずに進むせいか、残酷な場面でもすでに思い出話のようで、ある程度は癒されている感覚があってむやみに痛々しくない。長いおとぎ話といった感じ。
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2015年12月06日 読了
自分が死んだことにして、偽の葬儀をする。周りの人はどんな反応をみせるだろうか。
決して安くない費用がかかりますが、身近な人の本音を引きだすことができるでしょう。
依頼人は、若者から余命1か月の病人まで。
現実の何もかもが感じられなくなり、死のうとしていたセレナは、いかにも怪しげな男に声をかけられる。4か月だけその命を預けてみないか、と。
イケメンだけどヘンタイの男二人と何人かの葬儀をやるうち、セレナを拾った男の過去が見えてくる。縁起でもない仕事だし、とても不謹慎なことをする人たちだけど、なぜだかさわやかに終わっている。
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