2012年07月19日 読了
あらゆるシチュエーションで、まぁ幸せといえる人生を送ってきた主人公らが、最後の1行で衝撃を受ける。
それとなく想像はできる話ばかりだが、うすら寒い結末に気分が沈む。
それでも、恐ろしい真実をなんとか受け止めて進む。
幽霊を乗せたタクシーの話だけはなんだかほっとさせられた。
ただし、タイトルになっている小編は締めにもかかわらず、駄作。
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読書と手芸の記録
2012年07月19日 読了
あらゆるシチュエーションで、まぁ幸せといえる人生を送ってきた主人公らが、最後の1行で衝撃を受ける。
それとなく想像はできる話ばかりだが、うすら寒い結末に気分が沈む。
それでも、恐ろしい真実をなんとか受け止めて進む。
幽霊を乗せたタクシーの話だけはなんだかほっとさせられた。
ただし、タイトルになっている小編は締めにもかかわらず、駄作。
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2012年07月18日 読了
ある日若だんなの元へやってきた木札。
そこには『助けてください』と書かれてあった。
その日から、様々な困りごとが若だんなんの所へ持ち込まれる。
一つづつ向き合ううちに、どれも江戸でこのことろ騒がれている美人探しに繋がり、、、。
今回若旦那はほとんど熱をだしていた。
だけどどの話も皆が少しづつ幸せになり、最後は優しい人たちの幸せを遠くから祈る若旦那。
暖かな気持ちで読み終えることができた。
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2012年07月16日 読了
表紙のない1冊の本に、狂った動物園を見た。
毎日奇妙な格好で現れ、1日中一つの動物の前に立ち、そのものを真似る。そしてさも擬態するように、行動はおろか姿まで変えていく女。
その彼女が擬態した動物は、必ず死に、やがて地球からも絶滅する。
不思議なその女を連れ帰ってしまった男は、数日ごとに姿を変える彼女に囚われ、餌をやり、飼い慣らそうとする。
奇妙で、不気味な話。数十分で読めてしまうわりに、うすら寒い感じがいつまでも残る。
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2012年07月15日 読了
「鋼鉄都市」での活躍を見こまれた地球人刑事ベイリが、宇宙国家ソラリアで起こった殺人事件の解決に呼ばれる。
相棒のダニールとも再会。
人とロボットとの割合が1:1万の星では、人と人は「会う」必要がない。直接会うことが恐怖となる彼らの間では、殺人など起こり得ないはずだった。
地球の常識が利かない中で起こった殺人のため、はったりや勘違いを繰り返しながら進む。
ダニールも今回はサブに徹していたため、少し物足りなさを感じた。
満足感は前作と同じくらいあったが、ベイリによるダニールの扱いが前回よりぎこちなく感じた。
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2012年07月15日 読了
ロボットに関する短編集。
ロボットの周りで人間があたふたと右往左往する様子はコミカルで、大真面目に話し合って決まったことですらロボットの前では道化師のよう。
たびたび出てくる木星人は特に、あたふたとロボットに振り回される様子が面白い。やることすべてが裏目に周るうえに少しも気づかず、すべてロボットの思惑通りに進めてしまう。
半世紀以上も前の作品とは思えない。
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2012年07月13日 読了
対スパイ殺人権をもつ特公五係、通称“サクラ”。
戸籍はなく、家族もない。死んでも誰にも知られることもない。
そんな彼らは国のために人を殺す。
スパイとして鍛えられ、その卒業試験として一つの任務を与えられた主人公の鋭利は、相棒となった珀と二人で首相の息子を警護することになる。
聞いたことのあるような話ばかりなうえ、何度も繰り返すフレーズが邪魔。
内容も、流れも、いまいち。
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2012年07月12日 読了
ロボット工学三原則は、全てのロボットが例外なく従うはずだった。
しかし、そのせいで生まれる矛盾によってロボットは混乱し、人間は振り回される。
ロボット心理学者のキャルヴィンが、このロボット工学三原則の矛盾により生じた問題を記者に語る。
ロボットの性質によって起こった様々な出来事の、短編集。
中には理屈っぽくて読みにくいものもあったが、ヒトが作り、ヒトが決めたことには必ず盲点があるというお話。
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2012年07月09日 読了
コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む杉浦草。
70を優に超した老女のお草は、無料のお試しコーヒーを出しながらゆったりと日々を過ごす。
しかしこのところ、憂いの種がいくつも芽吹いてきていた。
近所で起こる無理な借金と金貸しと詐欺まがいの土地の買い取り。そんな話を聞いていくうち、つい真実が知りたくなって動き出してしまう。
着物姿で蝙蝠傘をつくお草さんの言動は、まさに稟とした日本の女性。
お草さんの言葉が、ひとつ、残る。一生ついて回りそう。
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2012年07月07日 読了
大手の出版社に勤める彰彦は、もうほとんど過去の作家となった人の新作を、偶然読んだ。
それから、NOとしか言わない編集長や会社を説き伏せにかかる。
本を作ることの大変さと、本に対する愛情を描いた本。
以前の、書店員の話はイマイチだったが、これは面白かった。
この人が書くものはやっぱり、本の話である。
落ち目の作家が書いた小説は、乾いたシロツメクサの上に降る、雨。
誰かに届き、心を潤す雨となる。まさにそんな本となった。
雨の季節に読むには最適だった。
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2012年07月06日 読了
税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう徴収官の鈴宮深樹。
口の悪いエリートの下に就いたがために、毎日のように怒鳴られ嫌味を言われる毎日。だがいつしか信頼し・・・。
エリートの鏡雅愛の口調が、頭のいい人特有なのか嫌味なのに清々しい。
後半はかなりしつこくて湿っぽいのでうんざりするが、お約束の展開で終わるので読後感は良い。
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