2013年10月16日 読了
江戸が明治になり、煉瓦の建物がモダンな街並みを作っている頃。
掘立小屋のような派出所に勤務する巡査の二人のところに持ち込まれる問題は、おかしな妖がらみのものばかりだった。
「しゃばけシリーズ」とは見方が変わり、妖たちは畏れられるものとして描かれている。
人に化け、人と混じり合いながら暮らす妖たちの話。
でも、いまいち曖昧で世界観が定まっていない感じがして消化不良。
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読書と手芸の記録
2013年10月16日 読了
江戸が明治になり、煉瓦の建物がモダンな街並みを作っている頃。
掘立小屋のような派出所に勤務する巡査の二人のところに持ち込まれる問題は、おかしな妖がらみのものばかりだった。
「しゃばけシリーズ」とは見方が変わり、妖たちは畏れられるものとして描かれている。
人に化け、人と混じり合いながら暮らす妖たちの話。
でも、いまいち曖昧で世界観が定まっていない感じがして消化不良。
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2013年10月13日 読了
武家の生まれだが妾腹の次男である楯岡研次郎は、冷や飯食らいと嘲笑う周りから逃げるように、江戸で遊学をしていた。
そんな研次郎のところへ、病に倒れた兄に代わって仇討を果たせと文が届く。
その相手はかつての師匠であった。
妾である母を捨てた父の敵を討てと言われて悩む研次郎。
それでも武家ならやらなければならない。
そんな葛藤のなかで仇討の旅に出た研次郎は、旅の中で考えを変える。
ゆっくり成長する研次郎に、その後の穏やかな暮らしがあって本当によかった。
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2013年10月13日 読了
歴史だけはある貧乏寺、落護寺。その名の通り落伍者の集まる寺で、娑婆に嫌気がさして出家した真実はまだ1年とたっていない新参の雲水である。
そんな真実に、寺の金策のために雲水相談室を開くよう命が下る。
相談室にやってくるのは厄介な人ばかり。
真実の修行よりも面倒な公務は寺を巻き込み大騒動になる。
雲水たちの中には喧嘩っ早いのや見目麗しい者、そしてやっぱりオネェな和尚さんもいて、コメディとして充分楽しめる。
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2013年10月12日 読了
3か月前、主人公の岬は父さんと一緒にカンボジアへやってきた。
しかしそこで、大好きだった父が自分を売ろうとしていることに気付く。
逃げ出した岬はストリートチルドレンに拾われ、ゴミを拾って生きていた。
『叫びと祈り』から、ずっと新作を待ち望んでいた。
今度は日本人の少年がカンボジアでどう生きるかを描いているが、前作のような驚きや感動はなかった。
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2013年10月10日 読了
「しゃばけ」シリーズ第十二弾。
若旦那がもう二月も、病に罹らなかった。
驚くべきことが起こり、二人の兄や達はこの機を逃すものかと若旦那と約束を交わす。
安定のシリーズ。
妖の兄やが突然記憶をなくしたり、気ばかり強いが何もできない不器用な娘が長崎屋に花嫁修業にやってきたり。
今度もてんやわんや。
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2013年10月08日 読了
二つの家に訪れた不幸は、それぞれの家の少年に、生涯の傷をつけた。
養蜂家となった少年は《銀の蘭》を探し、もう片方の少年は屋敷に引き篭って暮らしている。
前作と同じように、底のほうでは暗くねっとりした大河が流れているような雰囲気の物語。きちんと終わらせずにいるため、いくらでも続きそう。
それぞれの家に加わる部外者もただことではないことを始める。
表紙との乖離が激しい。
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2013年10月06日 読了
駕篭屋赤松の娘・お吉は、踊りの師匠のところで幼いころから踊りを習っている。
師匠の率いるお狂言師一座に加えてもらえることになったお吉に、災難がふりかかった時、公儀の隠密になるよう誘いがかかる。
顔に消えぬ傷を負った時から、女一人で生きていく決意をしたお吉に、もう一つの役目ができる。
隠密としての役はさほど活躍するわけではないけど、一介の町娘だからそんなものだろう。
役目を与え、見守る男たちの活躍もそれほどなく、なんだか中途半端だった。
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2013年10月05日 読了
労働基準監督官の三村は、働く人を守り、事業主を守る。
「人は、生きるために働いている。だから、仕事で死んではいけないんだ」という三村の、
「働くこと」を見つめた作品。
最後の章では、大事にしてきた仕事と家庭の二つを脅かす大きな陰謀の前に膝を折りそうになる三村。
最後の盛り上げによくあるような白々しい危機で終わらなかったので面白かった。
現実とはそんなものだと思う。
「トッカンシリーズ」、黒川鈴木の「田舎の刑事シリーズ」、「半沢直樹シリーズ」
仕事のドラマが流行るなら、これもきっといいネタになるだろう。
たいてい面白くはならないけど。
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2013年10月02日 読了
赤い肌と緑の髪をもつ子鬼は、人間の女の子と友達になる。
しかしその子の心に「鬼の芽」を生まれさせてしまい、子鬼は長い長い約束を果たすために年々生きる。
かわいい絵にもかかわらず、長く苦しい旅をする鬼。
千年かけて果たした直後にすれ違い、また次の千年を始める。
生きる意味を持ったら、たとえ千年かかろうともやり遂げようとする二人は、いつか一緒に過ごせる日がくるのか。
気を揉みながらも見守りたい気持ちになる。
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2013年09月30日 読了
小型ヘリコプターを背負って自由に飛んだり、人型ロボットが凍り付いた心を温めてくれたりといった、今のテクノロジーではまだちょっと足りないけどあながち夢じゃない、ちょっと見たいの少し違う世界。
ドラえもんの道具があふれた世界のようで色とりどりだが、短編でさっぱりとした後味。
物足りないわけじゃないけど、ちょっと想像の範囲内。
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