ブラバン


2012年10月27日 読了
 四半世紀を過ぎ、高校時代の吹奏楽部を再結成させようとする。
1人の仲間の結婚式の余興にと、バンドを頼まれた語り手であるタヒラの回顧録と現在が交互に進む。

 この前に読んだ本は面白かったのだが、こちらはだらだらと進むばかり。
きっと仲間内では楽しい話なのだろう。

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神渡し


2012年10月26日 読了
 幼馴染の利吉がおかしな死をとげた。同じ読み売りの仕事をしていた才助は、そのことを面白おかしく書きあげた瓦版に怒り、その記事を書いた元武士である青山孫四郎のところに怒鳴りこんだ。
 利吉の死を不信に思って調べ始めた矢先、才助は何者かに襲われるが、利吉の死と共に沸きあがった疑問を探るべく、孫四郎と共に謎に迫る。

 読み売りが元武士と対等に口げんかをしつつ、時にハッタリをかましながら謎を解いていく。
身分の違いを軽く流す才助の切り返しは鮮やかで心地よい。
 最後は思いもよらない大事へと発展し、歴史上の大事件につなげてしまった。
 あっけにとられている間にさらりと終わり、才助に一杯食わされたような、気持ちのいい終わり方をする。

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恋都の狐さん


2012年10月24日 読了
 女子校育ちで20年間彼氏なしの女子大生が、恋のご利益があるという東大寺二月堂での節分の豆まきに行った。
 そこで、狐のお面を被った着流し姿のおかしな男に出会う。

 その出会いは、一生忘れえない、特別な出会いとなった。

 舞台である奈良の、伝統や儀式にまつわる話は詳しくて興味深かったけど、それ以外では目を惹くものはない。
キャラクターも突飛に書かれているため共感もできず、最後はただ怖気づいて逃げる理由をこじつけただけ。
残念。

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禁断のパンダ


2012年10月23日 読了
 第6回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
夢だった店を持ち、結婚もして、もうすぐ子供も生まれるという柴山幸太。料理目当てで妻の友人の結婚式に出席したのだが。

 料理に関しての描写が面白く、すぐにでもフレンチが食べたくなる。でもミステリーとしてはいまいち味がない。
 いくつかの視点で描かれ、やがてそれらがどう繋がるのかと推理させるのはいいのだけど、それぞれが散らかりすぎて気が散る。

 最後はいかにもミステリー。

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琉璃玉の耳輪


2012年10月20日 読了
 昭和三年、名探偵・唐草七郎の弟子である女探偵・岡田明子の元に、奇妙な依頼が入る。
 「瑠璃玉の耳輪をした、3人の娘を見つけ出し、丁度1年後の今夜、とあるホテルの1室につれて来てください」

 古風な語り口と表現に、慣れるまではなかなか進まないが、次第に取り込まれる。
その不思議な作りには、あとがきを読んで納得。
原案と著者に、興味をそそられた。

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ロード&ゴー


2012年10月18日 読了
 消防隊員の生田は、勤務地が異動になってからは救急車を運転していた。傷病人を安全に素早く運ぶためには、消防車とはまた違ったスキルが必要とされる。

 そんな生田の運転する救急車が、怪我を偽った男にジャックされた。爆弾を持ち込み、二億円の金と共に都内の病院を回るよう要求する。

 ジャックされてからのスピード感は力強く、生田の運転が頼もしい。それまでのだらりとした導入部を忘れ、ひたすら走る。
 最後は少し芝居じみていたが、読後感は良い。

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凍雨


2012年10月17日 読了
 シーズンを過ぎた山に登る者はいない。
ただ、そこで死んだ夫の慰霊のために、ガイドを雇った親娘だけが向かおうとしていた時、もうふた組の登山目的ではないグループもやって来ていた。

 山を舞台に、サバイバルが繰り広げられる。
今までより非現実的で、荒っぽい男たちが戦う。
 雪よりも冷たい雨に打たれながら戦い、親娘を守る一人の男は、全て終わった後も、姿も見せずに消える。

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ダンス・ウィズ・ドラゴン


2012年10月16日 読了
 井の頭公園の奥深く、夜にならないと辿りつけない図書館がある。その不思議な図書館に呼ばれるようにやってきた滝田オリエ。
その図書館は日々間取りを変え、来るべき人だけが扉をあけることが出来る。

 装丁から、少しは大人っぽい話かと思ったら、10代向け?
不思議な図書館とか不思議な伝説とか、面白そうな設定なのにまとまりがなく、その曖昧さを神秘さと思わせたいのか、意味深なだけで少しも深みがない。

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ダンス・ウィズ・ドラゴン [ 村山由佳 ]
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夏雷


2012年10月14日 読了
 夢だった職業をあきらめ、趣味の山も遠ざけ、ついた仕事も追い出されたあげく、今は「便利屋」をしている倉持。
 もうすぐ梅雨と言う頃、倉持の所に「八月までに、北アルプスに登れるように、私を鍛えて欲しい」という依頼が持ち込まれる。

 強引で奇妙な依頼に押され、トレーニングを始める倉持。
だが、依頼人は山を楽しもうとしない。
必死に登りきることだけを目的としている依頼人を探っていくうち、悲しい過去が分かってくる。

 山岳ネタの新作。
でも今度のミステリーは面白かった。
最後は主人公にかかわったほとんどの人を絡めていて強引だったが、それでも退屈せずに一気に読んだ。

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玉村警部補の災難


2012年10月12日 読了
 桜宮市警察署の玉村警部補と加納警視正のお話。
彼らが関わったいくつかの事件の調査ファイルを、おなじみ田口先生と共に時にため息をつきながら見返していく。

 加納警視正の豪快さが頼もしい。
終盤に田口先生がひそかに思う。
『加納警視正の行くところ、荒野でも瓦礫の山でも、そこに道ができてしまうのではないか』
 運に擦り寄られていると言っていい加納警視正の勘は、まだまだ冴えていそう。

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玉村警部補の災難 [ 海堂尊 ]
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