2017年06月21日 読了
仕事帰りのデート中、三雲華は、恋人の桜庭和馬の家に行くことになった。しかし緊張して玄関に入った途端、この恋の終わりを予感する。
華の家族は先祖代々一家そろって泥棒家業。対して和馬は刑事一家だった。
ホームコメディのドタバタが賑やか。
最後はすっかりハッピーエンドで丸く収まる。
あまり深刻ではないから読みやすくて楽しく終われる。
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読書と手芸の記録
2017年06月21日 読了
仕事帰りのデート中、三雲華は、恋人の桜庭和馬の家に行くことになった。しかし緊張して玄関に入った途端、この恋の終わりを予感する。
華の家族は先祖代々一家そろって泥棒家業。対して和馬は刑事一家だった。
ホームコメディのドタバタが賑やか。
最後はすっかりハッピーエンドで丸く収まる。
あまり深刻ではないから読みやすくて楽しく終われる。
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2017年06月07日 読了
「ゼロ」研修を終えた倉島。
所属は外事1課のまま、特別な任務「作業」を開始することになった。
それは、駅でロシア人ホステスが死んだことから始まる。
ロシア人女性の死が、自殺とは思えないとつかみどころのない違和感を感じていた倉島。わずかな引っ掛かりから事件を突き詰めていくのはいつものパターン。
でも、殺し屋ヴィクトルが名前だけでも登場するわりにはあっさりといつものように進み終わる。
「曙光の街」の頃の密度はない。
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2017年05月09日 読了
オランダから幕府への使節団が泊まる宿「長崎屋」。
そこの娘である”るん”と美鶴は、自分たちの家を誇りに思い、オランダからの使節達との交流を楽しんでいた。
ある時、シーボルトの求めた品をめぐり、何人もを巻き込む大事件となっていった。
淡々と出来事を並べ、感情を押し込めるような文体で大きな出来事をなぞる。
だが、辛さゆえに感情を押し殺しているというよりはうわべをなぞっているように感じ、教科書のような、どこに重点を置いているのかわかりにくいものになっていた。結局あまり印象に残らないものになり、すぐに忘れてしまう。
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2017年04月22日 読了
ジワリとしみてくる恐怖を描く七つの話。
子供たちが出会った気味の悪い老婆、占いを一切信じないと公言したおかげで占いに苦しめられた男、一つの事だけに執着して視野が狭くなったおかげで様々なものを失った主婦、そして個別の話を少しづつ繋げた最終話。
ホラーとしての色が強い話から、だんだん柔らかになるために読後感は緩和されていく。
それぞれは強い嫌悪や恐怖を感じさせるが、不思議と読み終えたら消えている。
すっかり忘れるくらいの軽さ。
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2017年04月17日 読了
ブラック企業からやっとのことで逃げ出し、実家の中華料理店の2階で引き篭もっていた主人公の大倉多聞。
ある日借金の形に見合いをさせられ、相手の家に住み込むことになる。
それだけでも充分おかしなことだけど、なんと相手の家は現代に残る忍びの家だった。
忍者や吸血鬼、アイドルまで出てくるしっちゃかめっちゃかなお話。
子供の好きなアイテムてんこ盛りといった感じで、細かいことは気にしないほうがいい。
その分「僕僕先生」にあったような心の機微を感じる要素は少ないのでちょっと物足りない。
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2017年04月15日 読了
人気作家が自宅で殺された。第一発見者は妻と作家の古くからの友人。
犯人は割とすぐに逮捕されるが、動機だけは真実を話さない犯人に、「新参者」シリーズの加賀は、犯人が小学生だった頃までさかのぼって調べていく。
犯行そのものより動機に重点を置き、犯人の心理をじっくりと追っていくのだが、実に回りくどい。
小さな頃から染み付いた考え方が、執念深く周到な犯行につながったことを証明するために、最後は様々な角度から犯人を見ていくが、なんだか今一つ追い詰めるようなスピードも圧力も感じない。きっかけも大きな出来事ではあるのに、のんびりしてカーテン一枚向こうの出来事のような文章でふわふわした感触になっていた。
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2017年04月03日 読了
昭和最後の1週間に起きた、誘拐殺人事件。
未解決のまま14年がたった頃、広報官の三上は、刑事部と警務部の争いに巻き込まれていた。
誘拐事件だけがメインかと思っていたら、三上の娘の家出のほうが大きく描かれていて、何に注目していいのか戸惑った。
刑事部と警務部という馴染みのない部の争いが間延びさせ、退屈な上巻となった。
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2017年03月29日 読了
フリーのルポライターである名賀尻は、あるドキュメンタリー出版物のインタビューをしていた。
短い命のAV女優達を追い、素顔を引き出すのが腕の見せ所で。
今の自分の立場、それが運命だと思っていても、本当は何者かによって仕組まれたものだったとしたら。
最初から最後まで「胸糞悪い」話だった。
ちょっとした悪戯で心を殺され、人生を狂わされた女の、最大級の知恵を使った復讐。
視点があちこちに飛び、登場人物が区別しにくいのでわかりにくく、関係性を把握するのに手間取る。
舞台が苦界のせいか辛い話が多くて救いがないし、悪だくみをした者が制裁も受けないので後味も悪い。まだ続くと思わせる恐怖はホラー映画のよう。
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2017年03月25日 読了
「明治・妖モダン」シリーズ第2弾。
銀座の派出所勤務の巡査たちは、今はもう知る人も少ない怪しの者たち。
彼らが今回出くわしたのは、明治の世へと移り変わる中で捨て去られた小さな集落の物語。
妖がたくさん出てくる割にはなんだかぱっとしない。
大きなことに絡んでいるようで印象は薄いし、「しゃばけ」シリーズと「若様組」シリーズの曖昧なところを寄せ集めたような2番煎じ感。
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2017年02月15日 読了
休暇を取るように上司から命令されたロベルトと平賀。
代理で出席した式典の帰り、そのままカリブ海のクルーズで休暇を過ごすことにした二人だが、その舟の前に、突然巨大な十字架が出現した。
さらに次々と死人が出る事態となり、二人は休暇を辞めて調査に入る。
逃げ場のない船上で、奇跡と殺人事件という二つの謎に立ち向かう二人。
今回は奇跡調査よりも事件調査がメインで、最後は悪がそのままに過ごされてしまうというすっきりしない終わりとなった。
次回への布石とするには後味が悪く、期待が膨らむようなネタもでてこなかったので残念。
ローレンの名前が出てきたくらいか。
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