子供の頃から他人の物を欲しがってきた千尋。
誰もいないはずの上の階から毎夜洗濯機を動かす音がする。
お気に入りのホテルに放火してしまう鶴子。
ちょっと怖い話の集まり。
短編ですぐに読めるけど、じっくり考えると怖い事。
そんな話が集まった一冊だった。
ある集落の奇病の話はどことなくホラーだったし、いろんな恐怖でいっぱいになる。

読書と手芸の記録
子供の頃から他人の物を欲しがってきた千尋。
誰もいないはずの上の階から毎夜洗濯機を動かす音がする。
お気に入りのホテルに放火してしまう鶴子。
ちょっと怖い話の集まり。
短編ですぐに読めるけど、じっくり考えると怖い事。
そんな話が集まった一冊だった。
ある集落の奇病の話はどことなくホラーだったし、いろんな恐怖でいっぱいになる。
1183年、源氏の木曾義仲軍が平家を破って都入りした。
平家一門は都を捨て西国に落ち延びたが、平清盛の異母弟である平頼盛は一門と決別し、都にとどまっていた。
そんな頼盛に、彼を知恵者と聞いた義仲に「首がない五つの屍から恩人の屍を特定してほしい」と頼まれる。
ただでさえ遺体は身元が分かりくいのに、そのうえ首がないとはほとんど不可能と思われた。
しかし頼盛は、遺体の特徴から恩人の体を当ててしまう。
源氏と平家の有名な人物を登場させ、頼盛の知恵が光る短編集
第15回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む6編。
政治のやり取りや史実を知らなくても楽しめた。
頼盛の知恵に頼る人たちの気持ちや、おもわず裏を読んでしまいそうになる頼盛、
時代が違っても人々は今と同じ悩みを抱えている。
優雅な貴族たちの様子も垣間見ることもでき、ややこしい人物関係図を知らなくても充分楽しめた。
幼い娘を殺され、別れた夫婦。
今度はその元妻が、通り魔に殺されてしまう。
中原は、元妻が何をして生計を立てていて、なぜ殺される羽目になったのか。
調べていた刑事もそれ以上追求できなくなった違和感を中原も感じ、ひとり調べ始める。
人を殺しても、死刑にならない場合があるのはなぜか。。。
家族を二人も殺された中原。
通り魔だと決着してしまったが、どこか違和感が残るという刑事の言葉に押されて調べ始めるうち、フリーライターの元妻が書いていた記事から思いがけないつながりを見つけ出す。
死刑制度に関する葛藤、遺族の思いがずっとついてくる。
全体的に暗いが、重い読後感はない。
所長の嶋岡が入院の間、姪の美菜子が所長を代行している探偵事務所。
美奈子もだんだん慣れてきた頃、以前つき合いのあった地元の名家・森笠家から呼び出しが来た。
依頼は、当主の森笠和史から嶋岡の名誉にもかかわる監禁事件の調査ということだった。
世間に公にできない事情をを抱えている森笠家へ乗り込み、そこで知った恐るべき事実に困惑しながらも、美奈子たちは調査を開始する。
事務所のメンバーが全員かかって調べ上げる森笠家。
そこには、過去の事件にまでつながる醜聞があった。
今回の探偵の仕事は危険続き。
美奈子も危うく死にそうになる。
大きな家には大きな秘密がある。
刑事を辞めて探偵事務所で働いている松代。
その事務所の所長が階段から落ちて重症を負う。
残された所員の間宮と松代、飯田は、事務所存続の危機に直面することになるが、残りの仕事を精いっぱいこなしながらも所長の事故に疑問を抱いていた。
所長の姪が代理になってくれないかと目論む飯田や、刑事時代の悪縁である同僚との遭遇、そして政治家や大企業をも巻き込む問題にまで広がってしまう。
小さな探偵事務所はどうなってしまうのか。
所長の信用で成り立っていた小さな探偵事務所が、このままつぶれるかもしれないという危機感のなか、思いもよらない大きな事件を探り当ててしまう。
皆それぞれ個性がはっきりしているので分かりやすい反面、政治的な陰謀で分かりにくさが出てくる。
おかげでただ謎や問題の解決に留まらない探偵らしい仕事となった。
年度末の3月31日、清掃員として派遣先の大手の総合メーカー・万屋カンザキ本社ビルで大忙しの日を迎えていた守田。
部署移動や退職などで大量に出されるゴミの回収に追われていた守田は、この日で定年を迎え、会社を去る窓際部長の佐和山義男から朝食に誘われる。
そして佐和山に、「あなたは命の恩人だ」と告げられ驚く。
堂やら5年前に、自殺しようとしていた佐和山を知らず知らずのうちに救っていたらしい。
バブル期入社の剛腕営業マンと、就職氷河期の挫折の末派遣社員となった守田との、立場も年も全然違う二人。
そこから万屋カンザキの過去の闇が掘り出されていき、やがて社内の同期や部下をも巻きこんだ、封じられた過去が明らかになっていく。
派遣社員として常駐する会社で黙々と清掃の仕事をしてきた守田が、思いもよらぬ事に巻き込まれていく。
佐和山の一言が本来なら関係のない社内政治にまで飛び火し、守田の生き方まで変えてしまう結末に。
どんどん大きくなる事件に興味がとまらなかった。
江戸は本所、霧左衛門長屋の裏側にあるから「裏霧長屋」という。
しかしそこは、江戸で生きづらくなった者たちが行き着く場所であり、人はそこを「うらぎり長屋」と呼んだ。
元大工の石蔵は、ふとしたことで盗みの一味に加わってしまう。しかし居酒屋で働く娘に惚れて足を洗おうとする。
料亭で女中として働いているおたつは、亭主が酒豪だと嘘をついて酒を買い続けていた。
怠け者の母を支えるため内職をしていたおえんは、ある日お店者らしき男に声をかけられる。
裏長屋に住む人たちの人生。
風通しも日当たりも悪い長屋に住む人々は、なぜそこに集まってきたのだろう。
彼らの来し方が一人ずつ語られる。
物悲しい出来事ばかりだが、途中に折り込まれる季節の花や子供の声にふと立ち止まるような、ゆっくりした時間が流れていた。
私は天神さまこと、菅原道真。
大宰府へ左遷され、失意のもと憤死し、仇に雷を落として呪い殺した。
しかしその後太宰府天満宮に祀られている学問の神さまとなり、今では日々人の願いを聞きその背を押す。
日本におわす八百万の神さまたちとの交流を描く、ほのぼの神さまの友達付き合い。
生まれてすぐ捨てられた蛭子の恵比寿様を親友に、あちこち古今の神さまたちとの付き合いはコミカルで面白い。
家電が苦手だったり好物は卵かけご飯だったりと設定が庶民派なので神とのギャップもある。
軽く読めて、人の幸せを願い続ける神たちの交流が楽しかった。
ライターのさくらに指名で仕事が入った。
台湾へ「働くアラサー女性の息抜き一人旅」というテーマで。
王道でつまらないという陰口を気にするさくらに、シャールとジャダが同行してくれることになる。
この三人旅で、それぞれが見つける台湾らしさとは。
もう一つ壁を越えたいと苦悩しているさくらに舞い込んだ仕事。
そこに同行したドラァグクイーンの2人。
いつものカフェとは違ってなかなか行動的で面白かった。
3人それぞれ求めるものが違ったが、ちゃんと見つけて帰ることもできたし、台湾の面白さもたっぷりあって、行ってみたいところや楽しみたいと思う事ができる。
ゆったりとした気分にさせる。
学園で「魔王様」とあだ名がついている変わり者の優等生・御崎秀一。
クラスが違うが同級生の山岸巧は、御崎が雨の中猫を助けているところを目撃してしまう。
それからなぜか仲良くなり、彼の推理力を知った山岸は御崎と共に身近に起こる事件に挑む。
最初の事件は、片方のトイレだけがいたずらされるという、山岸の母から持ち込まれた悩みだった。
近づきにくいオーラを持つ御崎が、実はそれほど怖いわけではないと気づいた山岸。
勝手に助手となって一緒に行動するうち、御崎のまっすぐに人をほめるところとかに照れるようになってしまう。
なんだかBLに向かいそうな雰囲気だったが、そういうわけでもなさそうで、これからの二人の関係が楽しみになる。
事件は少し怖い部分も入ってきて、高校生では無理がありそうなギリギリなところで危うい感じも御崎に似合っていた。