2012年12月13日 読了
第57回江戸川乱歩賞受賞作。
世界仲の岩を完登してきたクライマーの水沢浹は、ある依頼を受ける。
「皇居に侵入し、樹齢550年の名盆栽「三代将軍」を盗み出せ」
タイトルの意味が全然わからない!
そう思って読み始めたら、突飛な話がおもしろくてどんどん進む。
始めの頃は、視点が定まらずにふらふらするために読みにくいが、後半は加速する。
奇抜なアイデアに奇抜な登場人物が、ありえない設定をより引き立てて、醒めさせない。
マンガ的だけど楽しかった。
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読書と手芸の記録
2012年12月13日 読了
第57回江戸川乱歩賞受賞作。
世界仲の岩を完登してきたクライマーの水沢浹は、ある依頼を受ける。
「皇居に侵入し、樹齢550年の名盆栽「三代将軍」を盗み出せ」
タイトルの意味が全然わからない!
そう思って読み始めたら、突飛な話がおもしろくてどんどん進む。
始めの頃は、視点が定まらずにふらふらするために読みにくいが、後半は加速する。
奇抜なアイデアに奇抜な登場人物が、ありえない設定をより引き立てて、醒めさせない。
マンガ的だけど楽しかった。
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2012年12月10日 読了
雪山に取り残された彼女、孤島に暮らす姉弟、居酒屋での謎解き、繋がった過去の破片。
それぞれの短編には、細かく区切られた時間の記録があって、時々は想像のままに終わる。
一つづつ読んでいくと、いくつかの物語で過去と繋がる場面が出てくる。
児童養護施設の七海学園で働く保育士の物語と。
彼らの別の角度からの話はとてもおもしろかった。
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2012年10月28日 読了
観光立県をめざし、「おもてなし課」を作ったはいいが、まず何をする?
なにかにつけゆるい公務員の思いつきに、「観光特使」となった作家はあきれ返る。
いいたい放題にこきおろされた課の面々は、民間との意識の差を思い知らされて戸惑いながらも、もっともな意見に頷かざるを得ない。
有川さんお得意の甘い恋愛模様もしっかりありながらも、やはり辛口から入る。
地元への思い入れと批判をきっちり書き出してはいるけど、最後の大詰めにあたる結論は、ちょっとインパクトがなく物足りない。
そこは事実に基づいた結果を採用したからなのかもしれないが、小説という場なら、もっと大きな「観光」を打ち出せたはず。
話題になったわりにはフェードアウトした感があって消化不良。
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2012年10月18日 読了
消防隊員の生田は、勤務地が異動になってからは救急車を運転していた。傷病人を安全に素早く運ぶためには、消防車とはまた違ったスキルが必要とされる。
そんな生田の運転する救急車が、怪我を偽った男にジャックされた。爆弾を持ち込み、二億円の金と共に都内の病院を回るよう要求する。
ジャックされてからのスピード感は力強く、生田の運転が頼もしい。それまでのだらりとした導入部を忘れ、ひたすら走る。
最後は少し芝居じみていたが、読後感は良い。
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2012年10月14日 読了
夢だった職業をあきらめ、趣味の山も遠ざけ、ついた仕事も追い出されたあげく、今は「便利屋」をしている倉持。
もうすぐ梅雨と言う頃、倉持の所に「八月までに、北アルプスに登れるように、私を鍛えて欲しい」という依頼が持ち込まれる。
強引で奇妙な依頼に押され、トレーニングを始める倉持。
だが、依頼人は山を楽しもうとしない。
必死に登りきることだけを目的としている依頼人を探っていくうち、悲しい過去が分かってくる。
山岳ネタの新作。
でも今度のミステリーは面白かった。
最後は主人公にかかわったほとんどの人を絡めていて強引だったが、それでも退屈せずに一気に読んだ。
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2012年09月30日 読了
和食器とコーヒー豆の店「小蔵屋」を営むお草さんの店は、無料で出すコーヒーを目当てにご近所さんが集う。
そこで耳にする不穏な話が気になり、そのあたりの様子をうかがいに毎日あたりを散歩する。やがて見えてくる虐待。
数えで76歳のおばあちゃんが話す一言一言が、何かしら心に響く。
これまでの人生でどれほどのことがあったのかと思うほど辛い言葉もあるけど、力のこもったセリフなので苦しくはない。
自分もお草さんの年になったとき、こんな年の取り方をしていればいいなぁと思う。
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2012年09月19日 読了
練りに練ったこの完全犯罪の最終局面で、慎重に密室を作っていたら、黒猫がそこに入り込んだ。
これでは密室じゃなくなってしまう!
気が弱くてひきこもるのが好きな名探偵の推理、2冊目。
短編なので緻密というほどではないけど、キャラクターの濃さでうまくまとめている。
探偵がやけに暗い性格のわりにコミカルで、フッと力が抜ける。
同じようにコミカルでキャラが濃くて短編で探偵の「謎解きはディナーの~」より何倍もおもしろい。
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2012年09月17日 読了
「楽園の話を、聞いてくれないか」と言ってにっこり笑った父さんは、微笑んだまま、死んでしまった。
残された兄妹4人は、みんな母親が違っていて、それぞれの母に、会いに行こうと決めた。
いつもながら、穏やかで優しい読後感。
ただ生きているだけで、そこは楽園なんだと思える人々。
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2012年09月12日 読了
第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。
24歳にして教授になった天才、渾名は黒猫。
その黒猫とは学生時代からの腐れ縁である主人公が、黒猫と共に日常の不思議を考える。
時には身近な所で、時には有名な昔の本たちから、美学を語り、追求する黒猫。
堅苦しい言い回しや物語への深い考察は、始めは読みにくいが、次第にこちらも一緒に議論に参加している気分になる。
ボーの話を多く引用しているところは、ミステリ好きにはたまらないだろう。
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2012年09月05日 読了
シリーズ3作目。
今度もやっかいな案件をかかえるぐー子。
あちこち走り回りながら、少しでも鏡に認められたくて必死だが、鏡の言葉に右往左往するのは変わらず。
いくつもの案件を抱えているためか焦点がばらけるが、今回のぐー子は体を張る。
しかし鏡のプライベートな話はとってつけたようにも感じて違和感があった。
この二人の絡みは面白いけど、今回の話は悲しい結末が多かった。
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