2012年10月20日 読了
昭和三年、名探偵・唐草七郎の弟子である女探偵・岡田明子の元に、奇妙な依頼が入る。
「瑠璃玉の耳輪をした、3人の娘を見つけ出し、丁度1年後の今夜、とあるホテルの1室につれて来てください」
古風な語り口と表現に、慣れるまではなかなか進まないが、次第に取り込まれる。
その不思議な作りには、あとがきを読んで納得。
原案と著者に、興味をそそられた。
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読書と編み物の記録
2012年10月20日 読了
昭和三年、名探偵・唐草七郎の弟子である女探偵・岡田明子の元に、奇妙な依頼が入る。
「瑠璃玉の耳輪をした、3人の娘を見つけ出し、丁度1年後の今夜、とあるホテルの1室につれて来てください」
古風な語り口と表現に、慣れるまではなかなか進まないが、次第に取り込まれる。
その不思議な作りには、あとがきを読んで納得。
原案と著者に、興味をそそられた。
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2012年10月08日 読了
厳しいシノギを稼ぐため、新たな仕事に手を出した揚句、ピンハネした男が殺される。
そのからくりを調べるために、ヤクザの使いっ走りの元准教授・鏑木が、色々と頼まれごとをする。
久しぶりの五条瑛。
ヤクザがどうなったって構いはしないのだが、仲間のために奔走するうち、ヤクザと堅気との狭間に生きる鏑木が掴む何重にも被さった真実。頭の中を整理するのに何度もページを戻りながら読んだため、とても満足した。
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2012年09月22日 読了
黒猫に誘われ、バレエを見に来た付き人。
その舞台で、ハプニングが起こる。
5年前にはその演目で死者も出ており、それは黒猫も関わっていたと知らされる。
奇妙な謎と向き合うときは、常に黒猫がいた。今までは。
今回は付き人が一人で走り抜ける。
もどかしい二人の様子がほほえましくて、黒猫の講義もなんだか愛しく思えてくる。
これ程くっきりと思い描ける登場人物なのに、二人とも名前が出てきていないことが不思議。
楽しみにしていた2巻目なのに、もう最終講義なんて寂しい。
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2012年09月02日 読了
親子ほどに年の違う恋人を持つ貴志子は、その恋人・有実から、娘を少しの間預かってほしいと頼まれる。娘は貴志子と二つしか年が違わなかった。
なつかしい!
少女時代、氷室冴子の本は必ず読んでいた。
「ざ・ちぇんじ! 」も大好きで、買わずにはいられなかった。
話はすっかり覚えていても、何度でも読んでしまう。
あの頃の本、まだ実家に置いてあるかなぁ。。。
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2012年07月18日 読了
ある日若だんなの元へやってきた木札。
そこには『助けてください』と書かれてあった。
その日から、様々な困りごとが若だんなんの所へ持ち込まれる。
一つづつ向き合ううちに、どれも江戸でこのことろ騒がれている美人探しに繋がり、、、。
今回若旦那はほとんど熱をだしていた。
だけどどの話も皆が少しづつ幸せになり、最後は優しい人たちの幸せを遠くから祈る若旦那。
暖かな気持ちで読み終えることができた。
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2012年07月07日 読了
大手の出版社に勤める彰彦は、もうほとんど過去の作家となった人の新作を、偶然読んだ。
それから、NOとしか言わない編集長や会社を説き伏せにかかる。
本を作ることの大変さと、本に対する愛情を描いた本。
以前の、書店員の話はイマイチだったが、これは面白かった。
この人が書くものはやっぱり、本の話である。
落ち目の作家が書いた小説は、乾いたシロツメクサの上に降る、雨。
誰かに届き、心を潤す雨となる。まさにそんな本となった。
雨の季節に読むには最適だった。
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2012年05月28日 読了
相談しやすい体質なのか、いつの間にか人の話を聞くことになりやすい柏木は、「聴き屋」として学内で少しだけ名が知れていた。
人の話を聞くうちに、推理好きの友人と共にあちこちに巻き込まれ、頼られる。
人が何人も殺されるほどの事件が起こるのに、ゆるくてさらりと笑わせる。
コミカルな登場人物のおかげでちっとも怖くないうえに、あっという間に読めるので気持ちがいい。
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2012年02月21日 読了
高校を出たら、適当にフリーターで食っていこうと思っていた主人公・平野勇気。
担任と親に勝手に放り込まれた山の中で、なぜか林業見習いをする羽目になる。
理由なんてわからないけど不思議な風習がたくさんある村で、勇気は少しづつ山の仕事を始める。
いまどきの若者らしく、「ありえねー」「おかしいだろ!」「殺す気かっ」なんていう突っ込みがあちこちにまぶされ、厳しい仕事の中の楽しさをちゃんと伝えている。
登場人物の濃さもすごいけど、山の雄大さと言うよりはスピード感がものすごく、一気に読める。
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2012年02月19日 読了
ようこそ、密航天国へ。
社会の底辺で、あきれるほど金がない3人が暮らす。
元サラリーマン、すでに前科者の若者、不法滞在の外国人。
それぞれワケありの3人が、同じような立場の者達と出会い、少しの間同じ時を過ごす。
タイトルの意味は最後にわかる。
息をひそめるように生きていても、いずれ別れることになっても、今は家族のようなこの暮らしを楽しんでいる。
切ない回想録だけど、誰も絶望してはいない。
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2012年01月25日 読了
「雪おんな」、「ろくろ首」、誰でも知ってる怪談を思い浮かべながら読む。
一つ一つは短い話だけど、そっと後ろを振り向きたくなる、うすら寒い話たち。
ラフカディオ・ハーンの本をちゃんと読んだことがないので、一度探してみようと思う。
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