特殊防諜班 最終特命


2011年05月16日 読了
 最後の対峙。
再びやってきた「新人類委員会」は、さらに大きな武器を手にやってきた。
 前回よりも装備を充実させたハリアー?に乗って。

 しかし真田は、特殊防諜班の任を解かれ、全ての権限を失っていた。

「ちょっとマニアックで壮大な危機を、どこへ行ってもアウトローな真田が突然持たされた力をまとい立ち向かう」というわかりやすい設定の話が、やっと完結編。
 
 でもこんなヒーローが出てくる話より、昔の「蓬莱」や「イコン」や「海に消えた神々」のような長編のほうがずっと心に残る。
 またそんなものを書いてほしい。

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特殊防諜班 聖域炎上


2011年05月15日 読了
 戦いが、はじまる。
“失われた十支族”の末裔、芳賀舎念が予知した危機を避けるべく、真田は再度「任務」を受ける。

 今回はハリアーという特殊な戦闘機が主役。
真田やザミルと共に闘う自衛隊の活躍もカッコイイ。

 映画化したらかなり見応えありそうだ。

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はじまりの島


2011年05月12日 読了
 チャールズ・ダーウィン。進化論。ビーグル号。
その功績は大きい。

 そしてそのダーウィンが、探偵をしている。
ただの冒険史かと思っていたら、まずダーウィンの人柄に興味が沸いた。
 その後不思議な事件へとつながるのだが、私には探偵役に落ち付いてしまったダーウィンが何だか物足りなかった。

 ワトソン役といえる画家のアール氏による回顧録風に書かれているため、ダーウィンの存在がより身近に感じた。

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モルフェウスの領域


2011年05月08日 読了
 世界で初めてコールドスリープを経験した少年。
その眠りを傍らで見守り続けた女性。

 一昔前の、SFの世界の話だったコールドスリープが、
海堂尊が描くと本当にある技術のように感じる。

 全てが地下で行われ(実質的にも政治的にも)、静かに終息した感じがあるが、最後の「本当の笑顔の写真」のおかげで読後感は暗くない。

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コンビニ・ララバイ


2011年05月07日 読了
 儲ける気のあまりないコンビニ店長と、店にやってくる人たちのお話。

 何か大きな出来事を経験し、その喧騒が過ぎたあとの静かな時間を描く様子は「珈琲屋の人々」に通じるところがある。
 
 それぞれの話は切なかったり力があったりでおもしろい。
 
 しかし、体の繋がりに関する女性の意見の描写がやたらと下品で違和感がある。
 極論過ぎて、作者はこんな考えを持っているのかと思うとあまり近づきたくはない。

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ホルモー六景


2011年05月06日 読了
 ホルモー第2段。
前作はホルモーの闘いそのものだったが、今作はその周囲に集う人々の恋模様を描く。

 前作のようなばかばかしいほどの大騒ぎを演じる人たちが、どんな風にホルモーに関わっているのかを描いている。
突拍子もない設定は前作で慣れているので入りやすいかと思っていたら、こちらはさほどでもなくすんなり読めた。

 それにしても、鼻の形が理想そのものだったから恋をしたり、もう一人は額だったり、この作者はやっぱりなにかが違っていておかしい。

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魔法使いクラブ


2011年05月03日 読了
 小学生4年生、幼馴染の3人は、魔法使いになるために毎日練習をしている。

 子供のころ信じていたおまじない。
成長するにつれて、次第に心を閉ざすようになる主人公は、その頃のおまじないに囚われたままのよう。

 嫌な予感は最初からあったけれど、無邪気な頃から素直に成長する友人との明暗がくっきりと出ていて痛々しい。

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犬はどこだ


2011年05月02日 読了
 事情により仕事を辞め、引きこもり気味だった主人公が調査事務所を立ち上げた。仕事内容はただ一つ「犬探し」。

 そのはずだったのに、舞い込んだ依頼は人探しと古文書解読。
押しかけ部下となったハンペーとそれぞれ勝手に調査していたはずが、いずれ交差しやがて事件に。

 やる気のない主人公とやたら軽いハンペー。
少しずつ深刻味を増していく調査。
 うっかり浅瀬から足を踏み外したような深みへのはまり方が楽しかった。

 タイトルが、そのまま主人公の性格っぽい。

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長弓戯画


2011年04月30日 読了
 人ごみの中、和弓に射抜かれ死んだ男。
たまたま目撃したために巻き込まれる少女漫画家とその編集者。

 「田舎の刑事」シリーズと同じように、サドの編集者とヘナチョコの漫画家先生のやりとりが楽しい。
 キャラがよく生きているので、少しづつ謎が解けていくのはそれなりに爽快で、最後は意外な人物が犯人、とそれなりに定石。

 だが、最後の意外性がいまいち後味がよくなかった。
そのせいで続きがありそうな余韻も興味が半減する。

謎解きはディナーのあとで


2011年04月30日 読了
 本屋大賞になった。テレビCMまでやっている。
でも正直言ってとてもがっかり。

 お嬢様と毒舌執事のやりとりをあれだけ宣伝している割には1つの話に1回切りだったり、謎を解くというよりコジツケで、その謎も無理やり謎にしたような、どこか納得のいかない物が残る。

 これが本当にいろんな本を読んできた本屋の人が選んだ本??

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謎解きはディナーのあとで [ 東川 篤哉 ]
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