相棒に気をつけろ


2012年05月17日 読了
 たとえ相手がヤクザでも、ハッタリかましてかすめとる。
妙な女と組んで仕事を始めたばっかりに、実入りも多いが苦労も多い。

 あっさり読める短編集。
仲間として協力しながらも、あっさり裏切るところは峰不二子のようだが、どうもあまり好感が持てない。
 要領よく立ち回るだけの詐欺師。

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階上の闇


2012年05月14日 読了
 子供の頃の惨めな思いを消し去りたいがためだけに出世を望み、時には自らの手を汚してまでも進み続ける男。

 単調な文章だけど飽きない。そして、だんだんと闇を大きくしていく正樹の、狂いかけた様子が詳細に描かれていて恐ろしくなる。

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踊る陰陽師―山科卿醒笑譚


2012年05月12日 読了
 室町末期。貧乏公家の山科言継と家来の大沢掃部助が、悩める人たちの相談にのる。
だけどどうも頼りにならないまま、のらりくらりと決断を延ばす。

 この人たちに関わりを持ったために、返ってめんどくさいことになってしまうが、そのバタバタでいつの間にか事がおさまっていたりする。公家と武家と百姓たちが、のんびりと悩む様子がおかしい。

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ウィンター・ホリデー


2012年05月10日 読了
 ワーキング・ホリデーその後。
期間限定の父親のヤマトのところへ、出来のいい息子が遊びに来る。
 子供のようにはしゃいで悩むヤマトがベタすぎて恥ずかしいくらいだけど、やることも起こることも全てが”悪くない”。
 最後は必ずハッピーエンドなのも。

 何があったわけでもないけどしんどいなぁと思っていた時に読んで、ちょっと癒された本。

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ドラゴン・ティアーズ──龍涙


2012年05月08日 読了
 失踪した中国からの「研修生」。
彼女が戻らなければ、一緒にやってきた249人の研修生は中国へ強制送還され、二度とチャンスはない。
 時給270円の世界に閉じ込められた底辺の労働力に、マコトは言葉をかける。

 毎回マコトの差配を楽しみにしていたけれど、今回はどれもぱっとしない、スッキリしない。
 タカシもほとんど顔を出さず、IWGPとして成り立っていない気がした。

極北ラプソディ


2012年05月05日 読了
 「極北クレイマー」続編。
財政破綻した市民病院の立て直しのために世良先生が極北に来てからの話。
 隣町には速水がおり、速水が切望していたドクターヘリがいる。

 市民病院の大幅なリストラをしたり、救急医療に関わりたくてうずうずしている世良の部下の今中を速水の元にレンタルしたり、すべてお見通しな世良がサクサク進めていくとろこは気持ちがいい。
 そして速水はやはり掟破りな行動を起こし、また伝説を作っていく。
 世良と速水と花房師長の関係が見どころ。

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綺譚の島


2012年05月03日 読了
 尾張の国の南に、小さな島があった。
そこでは古くからのしきたりや儀式がいまだ行われ、解けない謎と共に事件が残っていた。

 読みだすと止まらない。
探偵役の海老原が、自分だけわかっていながら誰にもヒントもよこさないので余計に気になり読み進めてしまう。
 多少強引な推理も楽しめた。

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破線のマリス


2012年05月03日 読了
 第43回江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリ。
首都テレビでニュースの映像編集をしている遠藤瑶子は、常に刺激的な映像を作り出すことで視聴者の人気を博していた。
 遠藤瑶子はある日、持ち込まれた盗撮テープの衝撃的なシーンをつないだことから、視覚の罠にはまる。

 追い詰められ、人生を狂わせていった人間が複数登場する。
しかしなんだかすっきりしない終わり方。

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エムブリヲ奇譚


2012年04月22日 読了
 奇妙な旅のお話。
人々が旅をするようになり、宿や温泉の道中記が売れるようになった時代。和泉蝋庵は、旅をしてそれを記事にしていた。
だが彼には一つ、とても面倒な癖があった。

 話は彼の旅の連れとなる相棒の側から語られる。
蝋庵の迷い癖のために妖しい町にたどり着き、不思議で恐ろしい体験をするも、その街へは二度と行けないため本にならない。
 ホラーだけど、お伽話だからグロさはない。

 個人的には、ついている栞が気に入りました。

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デッドエンド―ボディーガード工藤兵悟


2012年04月21日 読了
 ロシア人のボディーガードを依頼された工藤。
商談が終わってロシアへ帰るまでの長くて1週間の護衛だったのだが。。

 工藤は「特殊防諜班シリーズ」の真田武男とキャラがかぶる。

 敵として出てきたのはヴィクトル。
憎めない暗殺者として過去の作品に登場したヴィクトルが、敵に回っていたのがなぜか辛かった。
 でもやはりヴィクトル。彼の姿が見れてうれしい。

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