菱刺しの工房をやっているより子先生と出会ってから、憂鬱から抜け出せなかった綾の生活はがらりと変わる。
なぜかついてくる賢吾と共に工房へ通うようになり、そこで出会う人たちとの交流で目標を見つける。
母の認知症に悩む女性や、より子の孫で引きこもりの亮平など
、菱刺しを通してつながる人々。
いろんな悩みを抱えた人たちが、どんな経緯でここに来ることになったのか、一人ひとりの背景を取り上げている。
菱刺しの歴史や模様の意味などもところどころで詳しく描かれ、知らなくても充分に楽しめ、興味を持てた。
実物を見てみたい。