2010年04月17日 読了
落語誌の編集者になって1年。緑は、静岡で行われる春華亭古秋一門会の襲名口演に立ち会う。
今回も天才的な洞察力を持つ編集長・牧が予言めいた言葉を綴り、ほぼ終盤に至るまで声だけの登場となるのに存在感がある。
そしてネタになった「七度狐」を全く知らなくても少しづつ混ざる解説でするりと馴染め、取り込まれる。むしろ、長編なので落語にじっくり浸れた。
都合のいい進み具合もあったかもしれないけど、肝となった「古秋」の名前や、最後のうすら寒い執念までもが、気持ちよく残った。
|