2014年04月29日 読了
札幌、真冬の雪の中で全裸で発見された遺体。
解剖で発見されたおかしな死因に困った刑事の根来と仲野は、法医学者の志村から紹介された「変態の専門家」を訪ねる。
紹介された天才は、とんでもなく美しい少年・春。
しかも3世代前からの記憶があるという。
彼の記憶と頭脳で犯人を刺激していく春は、犯人との危険なやりとりさえ楽しみ、時に父や祖父の人格にすら変貌する。
突飛な設定でラノベ方面だけど、小路幸也の文章で読むと深い意味があるように思えてくる。時代や伝統は繋がっているけど、ずっと昔の出来事はやがて少しづつ薄れていく。新しいものを歴史に加えながら。
それは春の記憶のように。
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