甘いもんでもおひとつ


2015年04月07日 読了
 天才肌の父が作った菓子屋を伯父に取られ、身一つで追い出された兄妹で営む菓子屋『藍千堂』。
小さい店ながらも繁盛し、事あるごとに言いがかりをつけてくる伯父と対峙しつつ、とびきりのお菓子を作る。

 身内の人間関係に困らされながらも、人々に喜んでもらえる菓子を作り続ける兄弟。
最後には伯父との確執が語られ、どちらも意地を張りつつそこは身内で、なんとなく好敵手になる。
色とりどりの菓子さながら、いろんな感情が湧き出てきて、さらに美しい菓子も食べたくなり、そして和菓子のほっこりとした後味が残るような読後感。
表紙は地味だがサブタイトルは美しいのも仕掛けか。

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