円朝の女


 三遊亭円朝と深い関係にあった女たち5人を、弟子の五厘が語る。
江戸から明治に変わる頃、身分違いの恋や全盛を支えた女、養子として育て、円朝の最後を看取った女など、円朝自体ではなく、彼の周りを彩った女たち。
長く一緒にいた弟子だからこそ知っている事を、高座で語りかける口調で紹介していく。

 円朝本人の話ならたくさんあったけど、彼の周りの人間だけを語る話は珍しい。
しかもそれがどれも女とくれば、興味は大きくそそられる。
傍から見た円朝の様子は年と共に印象も変わり、それもまた観察できて面白かった。