2018年02月05日 読了
福島の保守的な田舎町で暮らす、高校生の海色(アクアマリン)。
ポルノ漫画家の母を持つという特殊な家庭環境が、紳士服仕立て屋「テーラー伊三郎」に飾られた美しいコルセットに興味を持たせ、田舎町の窮屈を吹き飛ばす。
「法医昆虫学者」シリーズの赤堀くらいのハチャメチャぶりが、海色の母だけではなく、町のお年寄りにも広がっていて、ずっと大騒ぎな気持ちで読み進められる。窮屈で息苦しい出だしが、次第に大きく爆発するよう。
あっという間に読めて満足感も大きいけど、出来上がったコルセットやおばあさんたちが着た着こなしを実際に見てみたい。想像だけではきっと追いつかない。
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