植物図鑑


2010年08月16日 読了
 ある日、男の子を拾った。
マンガでもあったような設定。出てくるのは雑草。

 道草の話ばかりで飽きが来た頃、やっと恋の話がやってくる。
そして作者お得意の甘々な描写。
 男では絶対思いつかないやり方、少女マンガかと思える内容で少し胸やけしそうだが、この人は絶対最後はハッピーエンドだとわかっているから読み続けられる。
 まぁ実際こんなことされたらもうダメだろうなって感じ。女の子の妄想が走りまくってる。
 その分主人公の魅力は他の作品にくらべてかなり低い気がして残念。

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聖域


2010年08月12日 読了
 大学の山岳部の頃からのパートナー・安西が、難易度の低い塩尻岳で滑落した。
 どうしてもその事実が認められず、一人事実を掴もうと動き始める主人公。山岳ミステリ。

 これまで読んできたこの人の作品とは全く違った作風で、本当に同じ人なのかと疑ってしまうくらいだった。
 山のことは全く知らないので、道具類の名前などわからないものだらけだったが、そんなことは気にさせない。
 最後は観念的なところもあったがうまくプラスへ導いた。

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アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉


2010年08月12日 読了
 絨毯商人のアブダラは、ある日空飛ぶ絨毯を買う。それを使い毎夜出会う美しい姫と恋に落ちたアブダラは、駆け落ちする直前で魔神に姫をさらわれてしまう。。。

 あれ、ハウルが出てこない。まだ出ない。出ない出ない。。。
と、思いつつ読み進め、いつの間にはアブダラの恋物語として楽しんでいる頃、ハウルと結婚したソフィーが登場する。
 そして実はハウルもカルシファーも側にいた。

 ゆっくり流れる砂漠の時間のような前半と、喜びをさえずる鳥たちがさわがしいオアシスにいるような後半。
 
 普段、私はほかの人の書評は読まないけれど、洋書だった場合は訳者のだけは読む。作者の国の風習や言い回しなど、独特の流れを教えてくれる場合が多いから。やっぱり原書で読めればもっとおもしろいんだろうなぁ。。。

極北クレイマー


2010年08月08日 読了
 財政破綻目前の極北市。そこにやってきた医師・今中はあまりの実情にがく然とする。

 極北の病院が舞台というので、てっきりジェネラル・速水の話かと思っていたら違った。小さなコミュニティでいつの間にか出来上がった不文律がまかり通る場所で、外からの参入はさぞ居心地が悪いだろう。前半はまさにその居心地の悪さがこれでもかと描きだされ、今中と同様にこちらもげんなりする。

 海堂の作品はいつも後半で走り出す。やっと個々の役割が見えてき、読む速度も増す。

 今回は白鳥ではなく姫宮が一陣の風となった。

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ヨコハマB-side


2010年08月07日 読了
 横浜駅西口繁華街・ビブレ前広場に集う人々の、「ちょっとニュース」な出来事。

 短編でそれぞれメンバーは違うが、どれも同じ町にいる彼ら。繋がりはほとんどなく、すべてが伏線といえる。
それでも、本筋といえるかどうかわからないくらいの愉快犯がすべてに登場し、あっけないほどの解決でさらりと終わる。

 「インディゴの夜」のような存在感はなく、物足りない。

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魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉


2010年08月06日 読了
 映画を見てから、原作を読んでみたいと探した本。
児童書で童話のため、登場人物の性格が誇張されている。
 ソフィーは「長女は成功するはずがない」と思い込んでいるし、ハウルのひねくれも徹底している。
 執拗なほどのその主張は、「思い込みに惑わされていることに気づいて!」というメッセージであるらしい。童話ならではなんだろうか。
 作者はJ.R.R.トールキンに師事したという。

 映画とはかなりイメージが変わるが、これは読むたびに何か気付けそう。

モップガール


2010年07月24日 読了
 「お部屋磨きで、自分も磨こう!お掃除スタッフ大募集」
アルバイトで向かった先は少し変わった依頼も受ける掃除屋。

 主人公がいきなり感じが悪いなんて、しょっぱなからあり得ない。さらにストレス性の難聴があったのは子供のころからなのに、その難聴の副作用的なスキルが覚醒したのがこのバイトがきっかけって、時間差ありすぎじゃない??

 などと、いまいち納得できない設定が多かったわりには、思いのほか楽しく読めた。
 ドラマにもなったみたいなので、機会があれば見てみたい。

 でも最後はなんだか、薄気味悪いシーンで終わる。
ここはもうちょっとロマンチックなことのはずなのになぁ・・・。

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小説探偵 GEDO


2010年07月19日 読了
 しがない広告屋の三神外道。通商ゲド。
彼は眠ることによって小説の世界に侵入できる。
現実世界の人物じゃないヒトが彼に依頼したのは。。。

 『飲んだくれで虚無と放蕩でガサガサに荒れた心の中に埋めがたい不全感を抱えた人物』と作者が言うとおり、ゲドはおよそ徳には縁のない人物。ストーリーに影響を及ぼさないことならなにをしてもいいために大暴れする。

 濃いキャラたちが多いためゲドの個性はちょっと埋もれがちだが、彼もまたなにやらアチラの世界に因縁があるようで。

 その辺りは思わせぶりなシーンで終わっていて、様々な小説のように作者でないとわからないわざといろんな想像ができる終わり方にしているのかと思ったら、いずれキチンと終わらせてくれるらしい。
 雑で乱暴な文章ではあるけれど、興味は充分そそられる。

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ルーンの子供たちDEMONIC 5


2010年07月18日 読了
ジョシュアの物語が終わる。デモニックの彼が幸せだと感じることが出来るだけ多いようにと。

 冬の剣のメンバーも加わって賑やかになり、多少都合のいい解決法も含みながらのハッピーエンドは後味がいい。

 第3部はきっとランジェが活躍する。

 そして、図書館の人は冬の剣とデモニックの区別を2年たってもつけてくれなかった・・・

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ルーンの子供たちDEMONIC 4


2010年07月17日 読了
 旅は終わり、城へと帰ってきたジョシュア。
自分の「人形」に戸惑っていたはずが、やがて興味に変わる。

 今までチラリと顔をのぞかせていたランジェや、名前だけの登場だったティチエルも混ざり、どんどん複雑になっていく。
 佳境にはいってきたなという予感はするものの、なぜか1,2巻ほどのスピード感はない。

 そしてどんどん誤植も増えている・・・

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