147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官


2013年06月07日 読了
 全焼したアパートから見つかった遺体を解剖した結果、体内では不思議な現象が起こっていた。
食堂と胃が完全になくなり、腹にはソフトボール大のウジの玉が埋まっていたのだ。
これには捜査員も頭を抱え、専門の学者の知恵を借りることになる。

 学者の担当を任された一課の岩楯と鰐川は、昆虫で法医学を解こうとする赤堀の信念を見聞きし、法医昆虫学の有用性を思い知らされる。

 おもしろかった。
前作の「よろずのことに気をつけよ」もよかったが、こちらも予想を超えた繋がりだった。
流れは定石の事件モノだけど、解いていく過程にすごく興味がわいた。

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黒い季節


2013年06月04日 読了
 父の残した一枚の絵を探す少年と、行方不明の弟を探す女が出会う。
二人は探し物を目指して旅をする。

 難しい言葉が続々と登場し、陰陽のコトワリを紡いだり鬼を住まわせたり、およそ不可思議と思われるものがこれでもかと現れる。
 読みにくいし入りこみにくいけど、一度その世界のイメージができてしまえばすらすらと進む。

 私には「天地明察」のほうが面白かったけど、この人は本来こうゆう異世界風が好みなのかも。

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神様のみなしご


2013年06月01日 読了
 いろんな事情を持った、子供たちが集まるところ。
一昔前は孤児院と呼ばれていた海辺の養護施設・愛生園で、子供たちは何を思っているのか。

 救いがなくて、暗い気持ちになる。
子供たち自身は淡々と語るが、だからといっておもしろくもないし心に残るような話でもない。
ひたすらつまらなかった。

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おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語


2013年05月30日 読了
 江戸の下町で暮らす人々の、ちょっとのため息と共に訪れる幸せの物語。

料理茶屋で働く女、自分のことを神仏の化身であると言う男児、行方知れずのままの娘を諦めきれない旦那。

 市井の暮らしを描く話の中でも、わりと後味がいい本。

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バーにかかってきた電話


2013年05月29日 読了
 いつものバーで飲んでいると、コンドウキョウコという女から妙な依頼の電話がかかってくる。

 映画の原作。
おもしろいが、文だけでは分かりにくく、映画を見ていたからわかったことも多い。

 前作でも思ったことだけど、このシリーズは登場人物の区別がつきにくい。
さらに、細かい伏線がしだいに繋がるのはサスペンスや探偵小説では見どころなのに、そのきっかけが曖昧すぎる。
違う見かたもできるのに、そのまま進んでいくので納得がいかない。

 映画よりもすっきりしない終わり方だった。

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探偵はバーにいる


2013年05月27日 読了
 北海道ススキノのバーを拠点に探偵をしている<俺>。
今日もバーに電話がかかってくる。

 大学の後輩から、同棲している彼女が帰ってこないという。
くだらないことと思いつつも断れず探るうち、とあるホテルで男が殺された事件に繋がってしまう。

 小さな出来事が次々と広がり、伏線ばかりで混乱していると、全てが繋がる。
でもワカリニクイ。方言と、まわりくどい説明。

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パンドラの火花


2013年05月24日 読了
 死刑が廃止された。その時国は、それまでに死刑の判決を受けていた者たちの処遇に困ることになった。
 そして政府は、死刑判決を受けた囚人に「犯罪を犯す前の過去に戻って、自分を説得して来い」と命じる。
 過去へタイムトリップをして、犯罪を起こさせないようにすれば、死刑囚は死刑囚でなくなる。

 3人の死刑囚が過去でどんな行動をするのか。事件は回避できるのか。
パンドラの箱を開いた人類の話というより、メビウスの輪といったほうが近い。
似た話はたくさんあるし、だらだらと長い。

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鈴の神さま


2013年05月22日 読了
 四国の田舎、小さな山のてっぺんに住む、かわいい神様。
鈴の神さまである少年は、安那と名乗った。
花が咲くように笑い、好奇心旺盛で何にでも喜び、走り回る姿はとても愛らしい。

 表紙のイメージそのまま、ほんわかとして優しい気持ちで読める。
人とは違う時間軸で生きる彼らと、村に住む人間たちとの交流がほほえましい。
そしてそれは、代々受け継がれていく。

 また会いに来ると約束した冬弥が、ある事情で14年もたってから村にやってきた時の安那の台詞に胸が詰まる。

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筋違い半介


2013年05月21日 読了
 筋の通った話は大嫌い、と半助は旗本である家を飛び出し、こともあろうに岡っ引きとなた。
 凶作で飢える村人をよそ眼に、こっそり米を食っていた村役の家に、村人たちはある目的で忍び込む。

 突飛な登場人物で思いもよらないことをしでかす、短編集。
でも後半に行くにつれ、勢いは薄れていくように感じた。

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けさくしゃ


2013年05月19日 読了
 お江戸の旗本である高屋彦四郎、通称種彦さんは、あるとき気まぐれに語ったお話が版元の山青堂の目にとまり、本にしないかと持ちかけられる。
 そのうちだんだん戯作好きが高じ、自身の首を賭けるもめごとにまで発展してしまう。

 話が進むにつれて混沌としてくる。山場というよりは混乱で、始めの1話ほど戯作が盛り上がらない。
途中で進路変更をした感じがするため、すっきりしない進み方だった。
1話ごとの導入部も、ふざけすぎているようで感じが悪い。

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けさくしゃ [ 畠中恵 ]
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