ヨコハマB-side


2010年08月07日 読了
 横浜駅西口繁華街・ビブレ前広場に集う人々の、「ちょっとニュース」な出来事。

 短編でそれぞれメンバーは違うが、どれも同じ町にいる彼ら。繋がりはほとんどなく、すべてが伏線といえる。
それでも、本筋といえるかどうかわからないくらいの愉快犯がすべてに登場し、あっけないほどの解決でさらりと終わる。

 「インディゴの夜」のような存在感はなく、物足りない。

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魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉


2010年08月06日 読了
 映画を見てから、原作を読んでみたいと探した本。
児童書で童話のため、登場人物の性格が誇張されている。
 ソフィーは「長女は成功するはずがない」と思い込んでいるし、ハウルのひねくれも徹底している。
 執拗なほどのその主張は、「思い込みに惑わされていることに気づいて!」というメッセージであるらしい。童話ならではなんだろうか。
 作者はJ.R.R.トールキンに師事したという。

 映画とはかなりイメージが変わるが、これは読むたびに何か気付けそう。

モップガール


2010年07月24日 読了
 「お部屋磨きで、自分も磨こう!お掃除スタッフ大募集」
アルバイトで向かった先は少し変わった依頼も受ける掃除屋。

 主人公がいきなり感じが悪いなんて、しょっぱなからあり得ない。さらにストレス性の難聴があったのは子供のころからなのに、その難聴の副作用的なスキルが覚醒したのがこのバイトがきっかけって、時間差ありすぎじゃない??

 などと、いまいち納得できない設定が多かったわりには、思いのほか楽しく読めた。
 ドラマにもなったみたいなので、機会があれば見てみたい。

 でも最後はなんだか、薄気味悪いシーンで終わる。
ここはもうちょっとロマンチックなことのはずなのになぁ・・・。

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小説探偵 GEDO


2010年07月19日 読了
 しがない広告屋の三神外道。通商ゲド。
彼は眠ることによって小説の世界に侵入できる。
現実世界の人物じゃないヒトが彼に依頼したのは。。。

 『飲んだくれで虚無と放蕩でガサガサに荒れた心の中に埋めがたい不全感を抱えた人物』と作者が言うとおり、ゲドはおよそ徳には縁のない人物。ストーリーに影響を及ぼさないことならなにをしてもいいために大暴れする。

 濃いキャラたちが多いためゲドの個性はちょっと埋もれがちだが、彼もまたなにやらアチラの世界に因縁があるようで。

 その辺りは思わせぶりなシーンで終わっていて、様々な小説のように作者でないとわからないわざといろんな想像ができる終わり方にしているのかと思ったら、いずれキチンと終わらせてくれるらしい。
 雑で乱暴な文章ではあるけれど、興味は充分そそられる。

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ルーンの子供たちDEMONIC 5


2010年07月18日 読了
ジョシュアの物語が終わる。デモニックの彼が幸せだと感じることが出来るだけ多いようにと。

 冬の剣のメンバーも加わって賑やかになり、多少都合のいい解決法も含みながらのハッピーエンドは後味がいい。

 第3部はきっとランジェが活躍する。

 そして、図書館の人は冬の剣とデモニックの区別を2年たってもつけてくれなかった・・・

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ルーンの子供たちDEMONIC 4


2010年07月17日 読了
 旅は終わり、城へと帰ってきたジョシュア。
自分の「人形」に戸惑っていたはずが、やがて興味に変わる。

 今までチラリと顔をのぞかせていたランジェや、名前だけの登場だったティチエルも混ざり、どんどん複雑になっていく。
 佳境にはいってきたなという予感はするものの、なぜか1,2巻ほどのスピード感はない。

 そしてどんどん誤植も増えている・・・

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さびしい女神―僕僕先生


2010年07月11日 読了
 道連れが増えた僕僕先生一行が、とある村へ向かう。
故郷の村が旱魃で滅びそうだと聞いて向かったそこには、魃という名の女神が住んでいた。

 大昔の戦い。求められて生まれ、求められて戦い、求められて殺した。その結果、誰もの手にあまり、封じられるしかなかった女神の、さびしい物語。

 結末もさびしかった。人智を超えたものには、それ相応の責任の取り方があると。
 僕僕の過去も語られたが、今回は外伝的なお話だった。

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ルーンの子供たちDEMONIC 3


2010年07月10日 読了
 溶かした金で空を飛ぶ船。誰もいない島。もう一人の自分。
ファンタジーとしての素材も伏線もたっぷりで、推理もいる。

 政治を学んだ作者が、ランジェにその能力を渡し、水面下の活躍が所々で針のように冷たい跡を残す。

 ジョシュアとランジェの絡みがもうすぐありそうな予感が期待をそそる。

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ルーンの子供たち DEMONIC 2


2010年07月05日 読了
 マキシミンの表紙が奇麗で目を引いた。
ジョシュアたち3人は旅に出る。空を飛ぶ船で。
新しくティチエルの父とランジェも少し登場し、ますます期待感が膨らむ。

 ジョシュアの、感情の起伏が目の色に現れる光景が鮮やかに浮かぶ。役に立つけど迷惑なウィザード、暗殺者、そして先祖たちまでもを相手にして、ひるまない。
 本当に舞台に立っているジョシュアを見ているようだった。

 そしてマキシミンも、もっと好きになった。

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RANK


2010年07月02日 読了
 すべての成人にランクをつけ、その下層にいる人たちを「執行該当者」として狩る「特別執行者」。
 任務に疑問を抱く春日と、歪んだ正義感のもと暴走していく佐伯の行動が、怖いほど乱暴に書きなぐられていく。

 この本を手に取るのは、2度目。
最初は冒頭のあまりに残酷な佐伯に気分が悪くなり、読むのをやめてしまった。
 だんだん話は動き、その意味もわかってくるのだが、結局最後まで、暴走が過熱するだけだった。

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RANK [ 真藤順丈 ]
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